世界の人口は、80億人を超えている。
日本では、少子高齢化で人口が減っているというのに、世界では人口が増え過ぎている。
先進国として、この世界を支配してきた西側諸国。
移民が多いアメリカを除けば、日本同様、人口が減少している。
振り返ってみれば、日本だって経済が右肩上がりだった1980年の人口は、世界第6位。
当時の日本の人口は、西側諸国の中でも、アメリカに次ぐ第2位だった。
結局、経済成長の重要なファクターは、人口ということがよくわかる。
アメリカの同盟国のグループである欧州共同体(EU)、27カ国から成り、人口は4億4700万人。
それに、EUから離脱したイギリスの人口6700万人を加えた、欧州28カ国の人口は、わずか5億人。
それに引きかえ、経済大国となった中国とインドの人口は、いずれも14億人を超えている。
さらに、グローバルサウスのインドネシア、パキスタン、ナイジェリア、ブラジルの4か国は、いずれも2億人を超えている。
しかも、その人口は増加の一途。
今まさに、経済大国への道を突き進んでいる。
そんな、世界各国の人口の推移を見ていると、10年後の世界がどうなっているか興味深い。
このままならば、アメリカをリーダーとする西側諸国は、世界のマイノリティーになっているだろう。
いや、それどころか、「西側諸国」というアイデンティティは、消滅してしまうかもしれない。
ヨーロッパのフランスやドイツやイタリアやスペインも、いつまでEUに残るかわからない。
極東では、日本と韓国は、西側として残るしかなさそうだが、台湾は無理かもしれない。
西側として残るのは、リーダーのアメリカ、そして日本、韓国、英語圏のイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドくらいだろう。
おそらく最後には、「西側諸国」イコール英語国家になってしまうのではないか。
ただ、その頃には、「西側諸国」という言葉は、この世界から消えているかもしれない。