国民への4万円の給付金を出し渋る国会議員が、パーティー券収入の一部を自分の懐に還流させる「キックバック」で、1000万円を超える裏金作り。
「ふざけるのもいい加減にしろ」と言いたかったが。
米大リーグエンゼルスの大谷翔平選手が、ドジャースに1000億円で移籍と言うニュースを見て、金集めに奔走する国会議員が哀れに思えてきた。
それどころか、平均年収が400万円余りの一般庶民なんて、大谷翔平選手と比べたら、虫ケラのような存在なのかと思うと悲しくなる。
貧しくなった日本人。
それなのに、なぜか莫大な報酬を貰っているスポーツ選手や芸能人やセレブが大好き。
しかも自腹を切って、一生懸命、応援までする。
「相手は大金持ちだぞ」と言ったところで、聞く耳を持たないのが不思議だ。
どうも日本人は、金目の事に無頓着過ぎる。
だからいつも金持ちの上級国民の食い物にされる。
若いうちは特にそうだ。
自分も金持ちの上級国民なれるだろうなんて勝手に思って、余裕をかまして、スポーツ選手や芸能人やセレブ推しにハマってしまう。
昔、ビートルズのレコードに金を使いまくったとき、父親に怒られたことがある。
「お前を養っているのは、ビートルズじゃない、オレだぞ」と。
独立して自分で稼ぐようになって、当時の父親の気持ちがよく分かった。
金は天から降ってくるものではないということだ。
それどころか、必死になって働いた少ない給料から、所得税、住民税、社会保険料などを、天引きされた後の手取りを見たら、本当にガッカリする。
資本主義社会では、貧乏人は競争で金持ちに勝たなければ上級国民にはなれないのに、当の貧乏人が競争相手の金持ちを一生懸命に応援している。
日本人は貧しくなり過ぎて、いつのまにか、自分の人生を生きることを、諦めてしまったのではないか。
このままでは、たった一人のスポーツ選手に1000億円の値をつける貪欲で狂ったアメリカ資本主義という価値観に、日本は飲み込まれてしまう。