１９５２年頃 大夕張

教会のある西側の山の上から　鹿島小学校のグランドを見下ろす位置
親父の写真　真正面に夕張岳がまだ雪を被っている
煙突の煙が北へなびいている　南風　春だろう
人の影が東南へ伸びている　夕方近くだ

根雪が完全に溶けるのは５月　９月１０月には雪が降り始めていた
冬は　氷点下十数度の日が続く
冬の遊びは主に　スキーか雪合戦　男の子は３，４歳からスキーを始めた
それでも晴れの日　遊んでいる時は汗ばんだものだった
根雪は１１月頃から　春と夏が一緒だった

左側に大夕張駅　駅前通りを挟んで左　栄町　右　緑町　グランド下右に駅前倉庫
１９５７年小学校卒業の後　校舎はコンクリート作りに立て替えられた
常盤町の鹿島中学校まで自宅から約１里　４キロ　歩いて通った
この町にいたのは１９５８年まで　中二　一人札幌へ養子にいった

記憶というものは曖昧な物だ　写真を見て思い出すことは多い
そういえば　客間を暗室にして　親父の現像焼付け引き伸ばしを手伝った
定着液のすっぱい臭いまで鼻の奥に　温度管理が難しかったな

個人ファイルを書きながら　思い出は何の意味があるのだろうと思う
だが　意味を求めるなどそれこそ意味がない
懐かしむ　それだけでいい