リンクいただいている楽して熱帯魚さんで、油膜に関しての記事を拝見しました
水面に発生する油膜…嫌なものですね
添加したCO2や光合成による気泡が消えずに水面に漂ったりと見た目も悪いですし、水面を覆って光を遮ったりもしてそうだったりと、水槽を維持していく上で藻類に次ぐ避けたいトラブルではないでしょうか
今回はそんな油膜のお話
…ちなみに油膜の画像が手元になく、テキストのみの記事です
さてさて、嫌な油膜…対処はそれほど難しくないのが救いでしょうか
まずは敵を知るべしで、発生原因から…
ひとくちに油膜と言っても、その発生原因は様々です
しかも発生する油膜は、実は一種類ではありません
よく専門誌などにはろ過バクテリアの死骸が云々…とされていることが多く、もちろんそれも原因のひとつではあるのですが、餌由来の本当の意味での油膜から、タンパク質によるもの、果ては鉄バクテリアのコロニーなんてのまで存在します
この鉄バクテリア由来の油膜は見分けがつけやすく、水面の油膜を指で破ると破片のまま漂う傾向があるようです
鉄バクテリアは水槽内のそこかしこに存在するので環境を改善するのは難しいものですが、幸いこれは酷くなることは少なく、エアレーションで水面を揺らして除去していればいずれ消滅します
一般的に見られる油膜は前出のタンパク質・脂肪系の油膜でしょう
夏場高水温期に見られる場合は、活性が上がったバクテリアに対して高水温による容存酸素量が不足しているための酸欠によるものと思われます
コレがよく言われる[バクテリアの死骸]由来の油膜でしょう
また、トリミング後などに決まって発生する油膜は水槽内で有機栄養分を吸収していた水草の総量が減ったために発生していると考えられ、この場合は続いて藻類の発生も見られるおそれもあります
また、自然に発生する枯れ葉やトリミング後のカット片などの取り残しが分解されて油膜発生の原因となることもあります
餌の与え過ぎや質によっても水槽内の有機物過剰につながる場合もあるでしょう
こうした様々な原因で発生する油膜ですが、対処方法はそれほど難しくはありません
水草水槽の場合、CO2のロスを防ぐために水面をなるべく波立たせないセッティングをする事が多いわけで、より一層油膜も目立ちます
これを逆手に取って、夜間消灯時にエアレーションやフィルター出水パイプを水面上に上げて波立たせてやれば、取り敢えず発生している油膜は破砕出来ます
それと平行して根本的な発生原因個々を、例えば餌の量を減らすとか換水頻度を上げるとかいったように潰していくことになります
夏場高水温期ならファンやクーラーで水温を下げて容存酸素量確保に努めることも有効でしょうね
油膜に限らず、アクアリウムでのトラブルは点ではなく面での対処が有効です
複雑で微妙なバランスの上に成り立っている水槽内の環境ですから当然ですが、これにはコレ的な対応ではなく、多角的な対応を取ることが何よりの対処と言えるでしょう
奥深さを楽しんでいきましょうね
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さっそく記事にしていただきありがとうございます。
よくわかる記事内容で参考になりました。
油膜って本当にいろんな原因があるんですね。
以前、破片が漂う油膜も経験したことがあります。
「鉄バクテリア」なんて初めて聞きました。
バクテリアを素人のアクアリストがコントロールすること自体がなかなか難しそうです。
でも藻類ほど対策は難しそうではないので、地道な努力をしていきます。
とりあえずはエアレーションインライン化の効果を期待しています。
これからもいろんなためになる記事を楽しみにしています。
鉄バクテリアは水中の二価鉄を取り込んで体に酸化鉄の皮膜を 形成するバクテリアです
鉄分は、ソイルの粒や餌、水草などそこかしこ に普通に含まれている物質ですから、水槽内 からなくすことは不可能と言えます
油膜を完全になくすことが難しいのはこれが大きな理由です
けれど現状発生している油膜はエアレーションなどで破砕出来ますし、あとは様々なバランスをとっていくことが我々に出来ることですね
頑張っていきましょう
5mmさん、ほんとにお詳しいですね。
私のとこは透明でトロっとした泡っぽいのが出る時と、
トロっとしてなくて薄く白っぽいゆらゆら浮いてるような油膜と、
日によって違うパターン2種類出たりしています。
白っぽいゆらゆらした方が「鉄バクテリア」の方なのでしょうか?
いずれにしてもエアレーションと換水ですね!
詳しい…単に長くやってるだけだったり(笑)
油膜除去には夜間エアレは確実に効果があります
根本的に発生原因を改善するのはなかなか大変ですが、それには換水や定期的なフィルターメンテナンしでしょうね
あまり気にしない…という手もありますが(笑)