結局、探し回り道標に戻っても登山道は分からずじまい
動かず、その場所で一晩明かし、川の水が引くのを待つことも考えましたが
駐車場のオバサンに遭難通報をされるのが怖く、無事国道に出たら携帯が繋がるかもしれませんし
遅くなりますが今日中には家に帰れるので、川沿いに国道を目指すことに決めました。
そこで、川に掛かってる橋は、少なくとも川より10mは標高が高い所にあるだろうと考え
川の真横を歩いて鉄砲水に遭うのも怖いし、最後橋までの10m以上を登るのもキツイと思い
川から上10mを目安に、道なきガレ場を新品のストックを突き刺し、
斜面を慎重にトラバースして国道を目指しました。
写真は12月で草・葉が落ちて視界や足場はいいですが、8月は足場は草ボウボウ・木の葉で視界もない状態
登山靴の中は雨でグショグショ・指先で踏ん張って斜面から落ちない様にして下る途中
あの時は犬のコーギーが2匹に見えたんですが・・・犬が2匹?????
コーギーを誰かが散歩に連れてきたんだなァ~~と、あるはずもないことを考え
大声で助けを求めたんですが・・・人の気配はなく。
お尻・シッポの形から、今思えばあれは鹿だったんでしょうね。
それを散歩に来てるくらいだから、国道はもうすぐと思い込み・・・・
でもそれで逆に力が湧き出たのもあり、一時間の悪戦苦闘の末、国道になんとか出ることが出来ました。
その頃には雨も止み、ドロドロのレインウエアを脱ぎ、靴下を絞って携帯を見てみるも電波は立ってません。
駐車場まで残り3時間を歩く覚悟を決めて歩いていると
途中に車が一台駐車してて、そこをちょっと過ぎたところでトレイルラン姿の若者とすれ違いました。
お互いビックリしましたが、通常のあいさつをしてその時は分かれました。
これでもう本当に大丈夫と、ゼリー・カロリークッキーを食べながらトボトボ歩いていると
さっきの彼が車で追い越しざまに停まり、声を掛けてくれました。
彼も大雨の影響で、同じキャンプ場の駐車場に荷物を置いてきたので、乗って行かないかと・・・・
ホント!!!命の恩人です!!!!
車中、ショボくれて反省の言葉しか無かった自分ですが、その間も注意深く窓外を見ていると
その国道とは、途中に自動販売機は一台も無くすれ違う車も無いような国道でした。
キャンプ場の駐車場に着き、彼に心ばかりのお礼をし車に戻ると
隣の車に、途中 岩に座って歌を唄ってたオジサンが??・ どうやって帰ってきたんだろう???
計画では温泉に寄ってから帰るはずだったんですが、そんな気にはなれるはずもなく
帰って足の指を見てみると、両方で計5枚の爪が剥がれてました。
嫁さんはドロドロの地図とカッパを見て事の重大さが分かったみたいで、ホトホト呆れはて・・・・・
今まで山行後の筋肉痛とか経験なかったんですが、次の日は布団から起き上がるのに一苦労しました。
元サッカー日本代表・現東京ヴェルディー高原選手似のカッコいいお兄さん。
ホントにありがとうございました。
後日談。。。。実はこの検証登山の時も、帰りに雪が降り出し道を迷いそうになりましたが
完璧に作図・地図読みしてたので不安はありませんでした。
その後、新聞にここのでの関連記事が載って、それを大普賢岳遭難沙汰Ⅵに書いてます。
よかったら読んでください。