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東京都美術館 ボッティチェリ展記念講演会 『ボッティチェリと東方三博士の礼拝』

バレンタインデーの明日(2016/02/14)は、
春の嵐の天気予報ですが、今日の時点では、
まだ天気は保っている様です。

そんな土曜日は、ボッティチェリ展記念講演会を聴講。
今日のテーマは「ボッティチェリと東方三博士の礼拝」で
講師は、東京都美術館学芸員の小林明子さん。
あの『恋に落ちて』の小林明子さんと同姓同名ですね。
(さんざん他人から言われただろうし、
自分でもネタにしているんだろうなぁ)

今回の講演会で注目しているのは、
《ラーマ家の東方三博士の礼拝》なんですが、
ボッティチェリの“東方三博士の礼拝”って、
これだけじゃないんですね。
ボッティチェリは、他にも同じ東方三博士礼拝を
主題にした作品を描いています。
ボッティチェリの別の東方三博士の礼拝は彼の晩年作品で、
フィレンツェからメディチ家が追放されて、
サボナローラの天下になっていた頃の作品。
《ラーマ家の東方三博士の礼拝》が華麗な作品であるのに対し、
後年の東方三博士の礼拝は、何か、重い印象で、
ラーマ家のものとは全然違いました。

当然、他の画家も東方三博士の礼拝を描いていて、
ボッティチェリと同年代にフィレンツェにいた、
天才ダ・ヴィンチも描いています。未完成ですが。
ダ・ヴィンチの東方三博士の礼拝もまた、
ボッティチェリのラーマ家版とはぜんぜん違うんですよね。
むしろ、ボッティチェリ後年の作品に近い印象です。
ダ・ヴィンチがボッティチェリに影響をか否かは良くわかりませんが、
ヴェロッキオの《キリストの洗礼》の左手前の天使は、
ダ・ヴィンチの手によるものという説が有るようですが、
その天使と見つめ合っている天使は、ボッティチェリの
手による物という説も有るようです。
そんな経緯もある二人ですし、そもそも、ダ・ヴィンチが
ボッティチェリのついて「彼は背景が上手くない」と
言ったという話もあるそうですから、互いに意識していたのは、
間違いないのかもしれませんね。
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