止めて欲しいです。
そこまでではなく、まだ大丈夫な程度の晴天だった
2017/06/04日曜日は、
米海軍横須賀基地の『日米親善ベース歴史ツアー』に
行って来ました。
6/4当日の帰宅は夜だったので、その日のうちのUPはならず。
そして、平日が続いていたので、
中身が纏まるまで、今日までかかってしまいました。
やっとアップです。
さて、『日米親善ベース歴史ツアー』には、
これまで何度か申し込んでいたんですが
当選したのは初めて。
ところが、当選通知が届いてから問題が発覚!
受付の時に、身分証明書が必要なんですが、
基本的には、以下の三つのものだけが認められています。
・パスポート
・写真付き住民基本台帳カード
・写真付きマイナンバーカード
※いずれも、有効期限内のもの
日本では最も一般的な身分証明手段と言っても過言ではない、
運転免許証単体ではダメなんですよ!
これは、米軍基地公開の時のTIPSの様でして、
基地によって若干違いがあると言う情報もあるんですが、
横須賀基地の場合は、運転免許証の場合には、
1.IC運転免許証の内容を印刷した記載事項印字表
2.本籍地記載のある住民票
の何れかと運転免許証を同時に提示した場合、
OKになるそうです。
ちなみに、1.の記載事項印字表ですが、
“記載事項印字表”と言う印字が無いと、
厚木基地では受付NGと言う話も情報もあり、
どの形態が良いのか、ちょっと微妙です。
(今回は、横須賀基地ですが。)
それと、記載事項印字表が印字できる場所は、
都道府県警によって違うので、
良く分からないときは、確実に市役所などで取れる
本籍地記載の住民票が無難かな。
で、実際の受付時の状況はどうかと言うと、
結構、パスポートで受付している人が多かったですね。
まぁ、ある意味、“外国”に行くわけですから、
パスポートと言うのは、気分を盛り上げるのに良いかも(笑)。
私は、パスポートも住民基本台帳カードも有効期限が切れていたので、
運転免許証+本籍地記載の住民票で受付しました。
まずは、JR横須賀駅のTIPS
JR横須賀駅の駅舎は、昭和15年に建てられたものだそうです。
と言う事は、戦災に遭わなかったんですね。
軍港横須賀なのに!
その次に、ヴェルニー記念館へ。
ヴェルニーとは、任期は、10年くらいだったそうですが、
いまに繋がる軍港横須賀の基礎を築いた人です。
これは、そのヴェルニー記念館に残されているスチームハンマー。
こちらは、0.5トン片持ち型のもの。
昭和46(1971)年に横須賀市に移管され、横須賀市中央公園で
野外展示されていたそうです。
平成10(1998)年に国の重要文化財に指定。
そしてこちらは、より大きい3トン門型。
平成9(1997)年まで、米軍横須賀基地で稼働していて、
平成12(2000)年に横須賀市に移管、
平成15(2003)年に国の重要文化財に指定されました。
これは、戦艦陸奥の1/100の模型。
なんでこれが、ヴェルニー記念館にあるかと言う事は後述。
で、ヴェルニー記念館にある戦艦陸奥の模型の謎はこれ。
戦艦陸奥の主砲砲身です。
第四砲塔の左舷側の砲身だそうです。
先に進んで、これは、逸見波止場衛門。
左側には「逸見上陸場」、右側には「軍港逸見門」と書いてあるそうです。
ちなみに、明治天皇は、横須賀に16回行幸したそうなのですが、
横須賀線が出来る前は、ここから上陸したそうです。
横浜までは列車、横浜から船で来たそうです。
これは、ヴェルニー公園中ほどにある、小栗上野介の胸像。
小栗とは、ヴェルニーとともに、横須賀製鉄所を開設した人物ですね。
その最後は、小栗の優秀さに恐れをなした明治新政府から、
処刑されてしまいます。
小栗は、自分の領民に非常に慕われていたそうで、
明治新政府の役人が、小栗を処刑しようとしたとき、
小栗を救わんとして、小栗の無罪を主張したそうですが、
争いになる事を望まなかった小栗が「みなさん、お静かに」といって、
そのまま処刑されたそうです。
そしてこちらは、この公園の名前にもなっている、
フランソワ・レオンス・ヴェルニー。
幕末から明治新政府への移行の際にも、避難を呼びかける指示に対して、
「事業中断はできない」と言って横須賀に留まったそうです。
これは、これから向かう、ドック群。
この通り、右から第1~第3ドックです。
(上記は、ヴェルニー公園内の説明版)
ヴェルニー公園を出て、どぶ板通りへ。
これは、どぶ板通りの中ほどにヒッソリと建っている、
明治天皇行在所入り口の碑。
実は、この辺り、何度か歩いたことはあるんですが、
こんなものがあるとは知りませんでした。
実際の行在所は、ここから坂を上ったあたりのところにあったらしく、
観閲などの時は、その行在所から見ていたと言う説明でした。
ちなみに、行在所の跡地には、いまは保育園が建っているそうです。
米軍横須賀基地に向かう途中の散策は、ここまで。
基地内部へは、正門から入ります。
スプリングフェスティバルの時は、三笠門から入りますが、
今回は違うんですね。
ここでも、もう一度身分確認が行われます。
受付の時の身分確認は、
このツアーの主催団体である横須賀市観光協会でしたが、
ここでの身分確認は、米軍によるもの。
なんとなく、緊張感が走ります。
ここでも、運転免許証と本籍地記載の住民票で確認OKでした。
確認していたのは、基地のセキュリティでしたが、
これは、日本人?
漢字の文書の確認は、アメリカ人にはできないもんね。
ここで、写真撮影に関しての注意事項が。
・正門
・正門から奥側の様子
・迷彩服を着ている軍人
・ドックインしている艦船
・潜水艦(米軍、自衛隊ともに)
などは、撮影禁止だそうです。
米軍基地なのに自衛隊の潜水艦が撮影禁止なのは、
『米軍基地から、自衛隊基地を覗いて写真を撮ってはダメ』
と言う事ではありません。
これは意外に知らない人もいるかもしれませんが、
直ぐ向かいに自衛隊の基地があるんですが、
なぜか、自衛隊の潜水艦は、
その向かい側の自衛隊基地では無くて、
米軍基地側に停泊するんですよね。
たぶん、保秘の関係だと思います。
逆に言うと、その他は特に制限なし。
意外に自由でした。
これは、正門から入ったところの傍らにある関東大震災犠牲者の慰霊碑。
上側の球状部分には時計が刻んであって、
その時刻は、関東大震災の起きた11時58分を指しているそうです。
そして、道を挟んだその向かい側の付近には、アメリカ仕様の消火栓。
消火栓、結構、至る所にありました。
さすが軍事基地。
正門からのメインストリート?沿いに奥に進むと、こんな電光掲示板。
「2001年に、司令長官(太平洋軍の?)最優秀軍事施設賞を
受賞した記念に設置された」と書いてある銘版が近くにありました。
その電光掲示板の少し先に、CPO CLUB。
これは、入り口正面のアップ。
元々は、昭和2年に建てられた、旧海軍工廠庁舎(?)だそうです。
確かに、見た目、古い建物だなぁと思いました。
その傍らに、横須賀製鉄所・工廠庁舎沿革の碑がありました。
ちょっとねぇ、文字が読み取りにくくなっていますが、
上の部分には、庁舎の形が彫られているそうです。
これは、基地内の映画館。
「ベニー・デッカー・シアター」と言う様です。
その映画館の向かいのあたりには、
SHIP REPAIR FACILITY(SRF)と呼ばれる、
ドライドックを管轄している組織のモットーとみられるもの。
“SRF Mission
Keep the Seventh Fleet
Operationally Ready”
「SRFのミッション。第7艦隊を、作戦可能状態にしておく」
と言う趣旨の事が書いてあります。
ここで閑話休題。
基地内の道を示す標識です。
こんな、いかにもアメリカっぽい仕様のものもあれば、
こちらの様に、書いてある事はアメリカ風ですが、
仕様は日本風と言うものもあります。
全体的には、日米折衷仕様の方が多いかも。
たぶん、日本の標識業者に発注したので、基本仕様は日本の標識で、
記載内容は、アメリカと言うものになったのでは無いかと思います。
ちなみに、最初のSusquenhana DriveのSusquenhanaとは、
ペリー来航の際に、ペリーが乗艦していた船の名前です。
さて、もとに戻ります。
先ほどの、SRF Missionの先にあったのは、この掲示のある建物。
MPですね。
NCISでは無いようです。
そして、Military Policeの先にあるのが、泊船庵の碑。
碑文のアップ。
知らない歴史です。ここに三重塔もあったんですね。
夢窓國師とは、天龍寺の庭園などの設計も行った人の様です。
ここからは来た道を戻ります。
そして、前半のクライマックスのドライドックへ向かいます。
まずは、第1号ドライドック。
日本最古のドライドックです。
奥側(渠頭側)から迫ります(笑)。
これは、ドック入口から、奥側を見たところ。
横浜のドックヤードガーデンとは違い、ここは現役のドックですよ!
使われているのは、新小松石と言われる石で、使用個数は約22500個。
難工事と思われたようですが、日本の築城技術としての石垣組みの技術が、
ドライドックでの石組みに役立ったそうです。
これは、海側からドックの水密扉を見た方向。
扉は船の構造になっていて、海に浮かべて開けたり/閉めたりするそうです。
渠頭側が石積みでないのは、昭和11(1936)年に延伸工事を行い、
コンクリート造りとなったためです。
今の大きさは、長さ約134.5m、幅約29m、深さ約9mです。
これは、第2号ドライドック。
2号ではありますが、建設の順番としては、1号->3号->2号の順番だったそう。
理由は、財政上の問題(資金難?)があって、2号の着工が遅れたかららしいです。
また、1号、3号は、フランス人技師が中心となって建設されましたが、
2号は、着工が遅れてしまいフランス人技師が帰国してしまったため、
日本人技術者の手によって建設されています。
大きさは、長さ約153.0m、幅約32.0m、深さ約11.5mです。
これは、第2号ドライドック付近の小屋にあった掲示。
正直、結構ボロイ木製の小屋だったんですが、何に使うのか?
これは、第2号ドックの奥にある、SRF庁舎
ちなみに、こちらがSRFを示す掲示
第3号ドライドックは、使用中であったので写真はNG。
見るだけでした。
仕様緒元(と言うのか?)は、長さ約94.0m、幅約18.0m、深さ約7.5mと
結構小さいです。
第3号ドライドック近くのフェンスにある垂れ幕
これが、垂れ幕の内容です。
工事現場の垂れ幕は、世界共通ですね。
これは、3号ドックから4号ドックに行く途中に目にした煉瓦造りの建物。
もしかしたら、旧海軍工廠じだいからのものかもしれません。
次に行くのは、これ
そう言う訳で、写真は第4号ドライドックにワープ。
第1号~第3号までよりも、だいぶ大きいドックです。
長さ約240.5m、幅約38.1m、深さ約13.4m
中央部に窪みがありますが、スクリューやソナーが、
ドックの底と干渉するのを防ぐためだそうです。
これは、第5号ドライドック。
長さ約323.7m、幅約50.0m、深さ約15.2mと、一段と大きくなっています。
ドックと対面している建物の壁には、こんなひし形。
ドックインするときは、このひし形を目印に操船するそうです。
これは、途中にあった、錨を用いた(?)オブジェ
プレートには、こう言う事が書かれていますが、
それらしき施設は???
この奥の建物がそうだったのかな?
これは、基地内の某所で見かけた車のプレート表示。
いま、USSロナルド・レーガンは居ないはずなんですけどね。
これは、基地内を走っているバスの路線図。
基地内をグルっと一周しているような感じの路線です。
場所を少し変わって、こちらは、スーパーマーケットや、
スポーツジムなどが入っているJames D. Kelly Fleet Recreaion Center
残念ながら、中で買い物はできませんでした。
基地内で消費する分には問題無いのですが、
ここで買って基地外に持ち出すのは、輸入関税などの問題があるので、
持ち出すことを前提に、ここで買い物を行うのはダメだと言う説を
聞いたことがあります。
でも、入りたかったなぁ。
そのJames D. Kelly Fleet Recreaion Centerの向かいにあるのが、
港湾管制ビル。
基地内のバースの管理を行っている部署だそうです。
空港で言うと、ランプコントロールみたいなもの?
この写真は、第6ドックイン方向。
距離があるのと、いま、艦船が入渠中であると言う事で、
ここにはいきませんでした。
って言うか、元々ツアーコースにもなっていない様です。
USSロナルド・レーガンがいつも停泊するのは、
この赤いクレーンの下のあたりだそうです。
ちなみに、この第6ドライドックで空母信濃が建造されています。
ツアーは、このあとランチ休憩に入ります。
ランチの模様は、別のポストで。
ランチの後は、ツアー再開。
こちらは将校クラブです。
入口のマット。
当初は、旧日本海軍の旧水交社の建物を使用していたそうですが、
後に、現在の場所のこの建物に建て替えられたそうです。
その将校クラブの前にあるのが、この方位盤。
これも、旧水交社の前にあったそうですが、
将校クラブの移転とともに、
この方位盤も移転してきたそうです。
この方位盤は、さまざまな地域から来ている軍人が、
自身の郷里の方向を知るのにも使ったそうです。
これは、将校クラブの入口の傍らに立っている記念碑。
昭和天皇の母、皇太后節子妃が旧海軍工廠を訪問したことを
記念したものだそうです。
こう言う、旧日本海軍に関連する者が、結構残っています。
これは、USNHと書いてあるので何かと思ったら海軍病院でした。
旧日本海軍時代も、この場所に海軍病院があったそうです。
特徴としては、緊急事態のトリアージエリアなどに使用するために、
廊下が幅広く取られているそうです。
上記の病棟は、旧日本海軍の頃からは立て直されていますが、
こちらの病棟は、旧日本海軍の頃の建物をまだ使用しています。
関東大震災の後に建てられたそうで、特徴として、
地震の揺れに耐えられるように、窓が縦長になっています。
その昔からの病棟の向かいあたりに、旧奉安殿。
当然、いまは空ですが、いまだに建屋が残っているとはねぇ。
ちょっと順番が前後してしまいましたが、救急車です。
後ろにも並んでいるので、6台はあります。
こんなに必要なの?
まぁ、有事になればいるだろうけどね。
って言うか、見た目が日本仕様のambulanceですね。
テレビで見るような、
病院関連の最後
旧日本海軍の病院の頃の門柱。
色は塗りなおされたように見えますが、
ものとしては残っています。
これは、防空壕があるとされている山
封鎖されているトンネル形状の入口は、
ここ以外にも目にしました。
あれも、防空壕なのかな?
そして、その旧?防空壕の向かい付近にあるのが、
第7潜水艦群司令部。
第7艦隊第74任務部隊を構成している部隊の様です。
建物には、窓がありません。(反対側にはあるのかもしれませんが)
さて、ラストスパート。
最後のメインですね。
こちらは、旧横須賀鎮守府会議所・横須賀海軍艦船部。
現在は、米海軍横須賀基地司令部庁舎として使用されています。
門柱には、嘗ての名称の横須賀海軍艦船部と言うプレートと、
横須賀鎮守府会議所のプレートが残っていました。
ここは、中に入る事が出来ます。
中と言っても、入口のロビーまでと言う事ですが。
まずは、入口の外側にあるフロアマット
入口の内側のフロアマットはこちら
中に入ると、こんな展示ホールになっています。
これが、現在のアメリカ軍の指揮権限者たち。
トランプ大統領!
下側の3人が、横須賀基地の面々で、
真ん中の人が現在の横須賀海軍施設の指揮官の
Jeffry J. Kim大佐。
左が参謀長のChad W. Spencer中佐、
右は先任伍長のWarren L. Britten部隊等最先任上等兵曹
これは、基地内の年間/四半期の優秀者を示すパネル
そしてこちらは、基地内の各セクションの責任者の様です。
軍人のみならず、NEXの支配人などの文民の幹部も載っています。
これは、言わずと知れたZ旗
Z旗と言えば、東郷平八郎。
東郷平八郎と言えば戦艦三笠ですが、
戦艦三笠の保存に際しては、
アメリカ海軍も、と言うか、ニミッツも少なからず
力を注いでいますからね。
その他、横須賀基地のジオラマもあったんですが、
ガラスに周りの様子が反射して、上手く写らずorz
時間が押していたようで、ゆっくり見る事が出来ないまま、
米海軍横須賀基地司令部庁舎を退出。
隣には、旧横須賀鎮守府庁舎で、いまは在日米海軍司令部庁舎。
これが、実物です。
言われている通り、一番上の正面右側三階部分の窓が、
塞がれています。
インターネット上の辞書サイトでは、
塞がれた理由の『詳細は不明』と書いてありますが、
どう考えても、秘密保持のためですよね。
J2(情報)関連の部門があるのではないかと。
こちらは、正面入り口の奥上部にあった紋章
ズームで撮りましたが、結構撮れていますね。
在日アメリカ海軍の紋章は、これなんですね。
米海軍横須賀基地司令部庁舎/在日米海軍司令部庁舎から、
坂を下っていくと、その存在を示すプレート。
それぞれが建っている位置に即して、
左側には在日米海軍司令部、
右側には海軍横須賀基地司令部
と言う事が書かれています。
そして、これが最後かな。
その上記のプレートを下り、正面入り口の近くに、
基地内労働者感謝の碑があります。
これは、この基地で働く日本人労働者に対する
感謝を示した記念碑だそうです。
10時前から15時前まで、ランチの1時間はありますが、
それ以外の4時間は、歩いていました。
でも幸いに、そんなに疲れは感じません。
このベース歴史ツアーは、
雨に見舞われることが多いそうなんですが、
私が参加した2017/06/04の日曜日は、
うっかりすると、暑いくらいの晴天。
いやぁ、天候にも恵まれて、良いツアーでした。
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