今日は、東京ステーションギャラリーで
昨日の土曜日から開催の
『シャガール 三次元の世界』に行って来ました。
午前は、いろいろと用事があったので、午後からの訪問。
「雨だし、そんなに混まないだろう」と思って行ったんですが、
東京ステーションギャラリーにしては、
客が多かったんじゃないですかね?
とは言っても、人で作品が見られないと言う事は無く、
各作品毎に、2~3人の人が見ているという感じ。
まぁ、普通の基準で言えば、空いていますね。
不勉強だったのですが、シャガールって絵画だけじゃ無いんですね。
彫刻や、陶器もあるんですね。
なので、今回の展覧会の名称が“三次元の世界”の様です。
シャガールって、緑だったり、赤だったり、青だったり
そう言う印象がありますが、初期の頃は結構普通な画風。
なんか、ピカソみたいですね。
そんな中でも気になったのは、《静物》と言う作品。
シャガールの静物画は珍しいそうなんですが、
これは、その珍しい静物画の一つ。
そして、キュビズムの影響もみられる作品です。
そういう意味では、ピカソの静物画に近い印象です。
また、《エルサレム(嘆きの壁)》と言う作品も印象に残りました。
これは、色が一色だったり、キュビズムの影響を受けたりする以前の
結構普通の作品。
タイトルの通り、嘆きの壁を描いた作品ですが、
なんか、いまのパレスチナの悲しみを、この時点で既に見た気がします。
1931年の作品なんですけどね。
“《野蛮人のように》『詩集』のための版画Ⅱ”と
《時の流れに(逆さブーツのマントを着た男)》の関係は、
非常に面白いです。
“《野蛮人のように》『詩集』のための版画Ⅱ”は、
ブーツの中に男がいる姿を描いた版画なんですが、
《時の流れに(逆さブーツのマントを着た男)》は、
そのブーツを逆さにして、体の一部に見えるようにした作品。
こういう事をするアーティストは、他にも居るんですかね?
初めて見ました。
“《アルルカン》のための下絵”と《アルルカン》も、
興味深いです。
下絵の方は、布切れを張る事で作品の形状を決めているのですが、
実際の作品の方は、その布の切れ端で表現された形状に従って、
作品の形状を形作っていました。
そういう事をするアーティストも珍しいですよね。
そして最後。
《ヴァヴァ肖像》と“《ヴァヴァの肖像》のための下絵”です。
下絵の方は、普通に人物を描いているのですが、
完成作の方は、例によって人物の色が一色。
この作品では緑でした。
ヴァヴァとは、シャガール二人目の妻で、シャガールの晩年を支えた人。
まぁね、最初の妻のベラも、一色で描かれていたりしますからね。
中々興味深い人物であり、興味深い作品ですが、
勉強になりました。
名称 | シャガール 三次元の世界 http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201709_chagall.html |
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会期 | 2017年9月16日(土)-12月3日(日) |
会場 | 東京ステーションギャラリー |
当日観覧料 | 一般1300円、大学生・高校生1100円、中学生以下無料 |
開館時間 | 10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで) 毎週金曜日:10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで) |
休館日 | 月曜日(9月18日、10月9日は開館)、9月19日(火)、10月10日(火) |