気仙沼復興印刷隊

震災で失った街を再生するために、

復興に向けて印刷会社ができること

新規起業をめざす被災したある印刷人のつぶやき PART1

2013-01-08 17:40:45 | インポート
新規起業をめざす被災したある印刷人のつぶやき PART1
(2013.1.8)

3代続いた印刷会社が業態変革を決意!!
建物は残ったものの全ての設備を失い、いまだ通電もできず
2階で営業再開、社員も退職。
残ったのは多額の借金。
地元金融機関からも見放され、
信用保証協会への代位弁済が決定し、
弁護士からは破産しか会社を残す方法がないと指導を受ける。

でも何か方法がある。負けたくない。

そんな想いのなか、商売の原点を探った。

・建設会社のパンフレットをリニューアルしたら、
 お客様が喜んでくれた。

・名刺を一工夫したらその方らしい名刺が完成し、
 人と人とがつながるきっかけとなった。

・年配の方の年賀はがきの宛名と住所録を作って喜ばれた。

印刷という道具を利用して、みんなが幸せになって欲しい。

そのために会社を守りたい。でも(震災前と)同じことをしていては、意味がない。

震災直後、金融機関の支店長から「借金は条件変更でも何でもするから会社の復興を一番に考えなさい」と話され、救われた。
しかし1年半過ぎ豹変し、「いつまで返さないのか」「お宅は震災前に破綻していた。早く破産すれば楽になったのに」と言われた。納得いかない。ちゃんと震災前の月まで大金を返済していた。震災後まもなく2年となるが、昨年末12月28日をもって借入金は信用保証協会に代位弁済され、事実上どの金融機関からも借り入れができないブラックリストに載ることとなった。

それでも県のグループ補助金は申請がクリアできそうな状況にある。

しかしながら事業費全額を前払いする体力がなく、分割して補助金申請を行う計画を立てている。
それにしても資金がない。金融機関から見放された当社のような会社はどうやって資金3千万を調達するか。
民間のファンド等を探しているが、調達の目処が立っていない。


オリジナルのTシャツのプリントやのぼり旗、ストラップ作り等を検討し、復興をめざしています。
いままでいた印刷業界のように価格競争に対抗するために多額の設備投資をするという事業はこの時代のものではないと思っています。お客様が望む製品が完成できれば内製化にこだわることはないと思っています。ましてこの震災で全国の印刷会社から多くの支援を受けました。そのネットワークに仕事を依頼して印刷物の製作を行っております。
応急措置的な事業が安定した利益をこの地で得られるのか。という疑問のなかで安定した利益が保てる事業を成立させたい。

ある業種への参入を検討しています。
ドーミング、ポッティングステッカー製作という業種で、シール上に樹脂を盛りふくらませたステッカーのことで車や商品のロゴ部分に貼られているものです。携帯やiphoneにも貼れるシールをオリジナルでつくるものです。

有限会社 阿部印刷 阿部孝市
abeprint@alpha.ocn.ne.jp
宮城県気仙沼市八日町2-4-1
TEL0226-22-0430