自分を変えたい!と思うときがある。
若い頃に友人や周囲の批判や意見で落ち込んだとき、また怠惰な毎日の自分に幻滅を感じたときなんか、とことん自己嫌悪に陥り、剣菱(けんびし)の一升瓶を傾けてちびちび飲みながら、黙々と読書に没頭して小説の中に自分を無理やり押し込んで異次元の世界を楽しんで、我を忘れようとした。
ところが、「絶望とは死にいたる病である。自己の内なるこの病は、永遠に死ぬことであり、死ぬべくして死ねないことである。それは死を死ぬことである。」というキルケゴールの言葉を知って、ますます絶望したことがある。
でも今度は、ニーチェの本の中で、「中途半端な謙遜や同情で自分をごまかさないで、一度絶望したほうがいい 」とかいてあるのを見つけ絶望は良い事なんだと理解した。
さらにサルトルの「自分を知るってできるの?誰だって自分の背中を自分でみることなんかできないじゃないか?」という本来の意味ではないが、勝手に自分なりに解釈して納得したものだ。
今じゃあ頑固親父に化してしまったが、今でもあのころの弱い自分にももどりたいと思うことがある。若いってすばらしいから。 小山
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