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なにがきっかけだったのか・・・
タイトルに惹かれて、読みたいと思っていた本。
確かに、私もそう思っていたのだ。数年前まで。
そもそも、暗くてジメジメしたお墓の中には入りたくない。
知らないご先祖さんと一緒なんて~
まっぴらごめん。
でも、宮城に帰って来て、
義母と過ごす時間が密になり
良くも悪くも「家族」になったのかなあと思うことが増えるにつれ
ふと思えば、いつの間にか、
抵抗感も薄れていた。
それに、もしもよ。
希望として言ってるわけじゃないんだけど
多分、仙台には帰ってくる予定のない三人の子供たちのうち
誰かがお墓を守ってくれることになったとして
亡くなった時にはその子孫たちが来てくれるって思うと
それは悪くないような気がしてくる(笑)
お墓を守るとか家を引き継ぐとか、
今の時代にはほとんど薄れた感覚かもしれないけど
この本にある通り、田舎ではまだ根強い。
数年前の私、がピンとこなかったように
うちの子らもまったくその辺は考えていないだろう。
私が思うに、魂はきっとお墓にはいない。
もっと自由にあちこち飛び回り、好きなところに行って
会いたい人に会っているに違いない。
子孫がお墓を訪ねてくれるのは
よその仏さんたちへの見栄とか優越感としては
嬉しいことかもしれないけれど(笑)
私の「読書の記録」は、ほとんど感想になっていなくて
読み返す時にいつも、内容がさっぱりわからない(笑)
ので、今回からチラッとだけでも片りんを残しておこう。
東京生まれの子供のいない嫁が
夫の出身地である長崎に家を買い暮らしていたところ
45歳の若さで夫が急死。
その後、自分にのしかかる夫の実家のあれこれと
「姻族関係終了届」を提出するに至るまで、のお話。
うーん、身につまされる!!
本当に、私のことか??と言うエピソードが多すぎる。
この本によると、私は完全に
「つぶしてもいい人間」ってことになる。
手際よく何でもやってくれ、何かと頼りになる。
息子の稼ぎで食べているのだから、遠慮などいらない。
してもらって当たり前、な気軽な嫁。
実の親にとっても、
他の兄弟に比べると何の心配もなく
小さいころからなんでも一人で出来て手がかからず
幸せに嫁いで平和に暮らし
何かあった時には妹たちをお願いね、と言える存在。
・・・そしてココだけの話・・・
あまり書くと差しさわりがあるけれど
引きこもりの夫の姉、バツイチで甘え上手な実の妹、さえも
自分の状況とある意味、ほぼピッタリ重なってしまうのだ(・・・!!)
(リアル友の皆さんにはいつか飲みながら愚痴りたい・笑)
ただ、私の場合は、夫がとてもよく出来た人で
いつなんどきでも私を気遣ってくれ、感謝してくれ、
愛情も注いでくれ、妻のコントロールもうまい。
・・・彼がいなかったら、私はやっていられないと思う~
そんなこんなで、
驚くほど自分と重なってしまったこの本だけど
途中で一度、読むのをやめたくなったシーンがある。
新たな恋人の登場。
・・・私は絶対に、こんなタイプの男には堕ちないわ。
この作家さんのシリーズは面白そうなので
また読んでみようと思う。
おっと、大事なことを書き忘れていた!
この作品の中でももっとも感心すべきは
東京で汚い居酒屋をやっているというヒロインの実父。
分別があり、男気があり、娘を思う気持ちがあったかい
素敵な父親。
こういう事件がなければ、その存在のありがたさに
気づけなかったのかもしれない。
やっぱり、女に任せておいたらとんでもないことになる。
女はバカな生き物だ。
・・・普段はそんなこと、思ったこともない気がするが
この本を読んだら、そう思えた。
ちゃんと自覚しよう。