何もない毎日。

趣味があって、友達がいて、
出かける場所もやりたいことも多い実母に比べ

お金に不自由は無くとも
茶飲み友達も趣味もなく
ただ、毎日を生きてるだけに見えた
田舎の、慎ましい、夫の両親の暮らし。


変化のない日々の、何が楽しいのだろうと
思っていた。




今の私は、9時に寝て、6時に起きて
三度の食事を作って食べて片付けて
10時と3時に義母とお茶を飲む。
他に取り立てて何もしないのに
1日が終わる。


それでも、「生きてる」んだ。
小さな出来事が
嬉しかったり、心動かしたり。
好きなこと、楽しいこと、何もしなくても
それなりの毎日は過ぎて行き


たまに来る親戚や、息子や孫たちとのひと時が
何よりの楽しみで
それを支えに日々を過ごしている義母。


子供の世話も送り迎えもなく
だから、帰る必要も理由も特にない私は


このまま
こうしてここで生きるのかなあ？


…それもまあ、悪くはない。


好きなこと、楽しいことがなければ
生きてる意味がないと思ってた。


それがないとて、必要以上に
落ち込んだり、悩んだりしてた少し前の私は
今考えると、高慢ちきで馬鹿だった。


人は、一生懸命生きてれば
それだけでいい。


心の中に虚しい風が吹くのを
感じる暇も余裕もない。


仕事がないって、
理由がないって、
仕事をしてるより
子育てしてるより
大変なことだ。
（今の状況の私が思うに、である…）


それを盾にして逃げ出せないから
優しさで自分の首を締めてるような
妙な気分になってしまう。