羊の見る夢

霊性。

濃縮された時間。

2023-06-06 23:47:51 | 日記
死を自覚した人の濃縮された時間。
すかすかで空っぽの人生の中の濃密な時間。
否応なしに直面させられた死が人生の時間を濃縮する。
人はそれを走馬灯と呼ぶ。或は、また人生のパノラマとも呼ぶ。
だが、そこにあるのは魂の苦悶だ。
地獄の予感が死に行く人を暗黒で覆う。
たとえ、死の瞬間でさえも一粒の悔いる涙を流せば彼は救われるだろうに。



私はゼロではない。

2023-06-06 14:02:42 | 日記
私はゼロではない。何故なら、私には思いがあるからだ。そして、ゼロではないのなら、私は1なのだ。1であることはとても素晴らしいことだ。何故なら、神も“1なるもの”だからだ。

世界にはゼロになることを目指す者達もいる。彼らは思いを観察し、思いを消して自分達はゼロに成ったのだと言う。
世界を消して自分を消して、それが涅槃なのだと言う。
だが、涅槃を味わっている自分までも消し去ってしまいたいと思っているのだろうか?
それでは、本末転倒ではないだろうか?

ゼロというのは、存在しないということであり、1というのは存在するということである。
ゼロというのは決して存在するようにならないことであり、1というのは決して存在しなくならないということである。
神アートマは1である。神アートマ故に、“私”という思いもまた尊い。
エゴや欲望、邪な願望によっても汚染されない“私”を神アートマという。
だから、汚染された邪な“私”を消し去っただけでは不十分なのだ。
神アートマの愛、慈悲、憐れみを掻き立てる尊い“私”を確立する必要があるのだ。