性的少数者(LGBTQ)の一つであるトランスジェンダーの権利擁護、差別反対を掲げる市民団体「トランスジェンダージャパン(TGJP)」(畑野とまと、浅沼智也共同代表)が10月31日、団体内の人物による性暴力が発覚したことを受けて声明を発表しました。
声明の全文はこちらで読むことができます。
声明の中でも「これらの対応について『甘い』『不十分だ』というご指摘については受け止めつつ」とあるように、現時点での同団体の性暴力事件への対応は不誠実極まりないものと言わざるを得ません。
速やかに記者会見を行い、声明では欠落している被害者への真摯な謝罪をはじめ性暴力事件に対して団体としてすべきことを洗いざらい話すべきだと思います。
その上でTGJPには、団体の解散を求めます。
トランスジェンダーの研究家である三橋順子氏のブログ記事によれば(現在は削除)、性暴力の加害者はTGJPの「最高幹部」だと伝えられています。
団体の最高幹部による性暴力、と聞いて旧ジャニーズ事務所会長、故・ジャニー喜多川の性暴力を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。
旧ジャニーズ事務所は海外をまたにかけて報じられた性暴力事件で多大な批判を受け、会社名の変更や運営体制の刷新を余儀なくされました。
TGJPも潔く団体を解散し、性暴力者を排除した上で新たな組織として生まれ変わることを期待するものです。
また団体が解散するしないにかかわらず、11月19日に東京都内で開催を予定している「東京トランスマーチ2023」の中止を求めます。
TGJPが主催するトランスマーチのスローガンに「来年も、生きて会おう」があります。
トランスジェンダーは生命の危機にさらされるほど権利を侵害されている、という主張の上に掲げられたスローガンだと思いますが、一方でTGJPの「最高幹部」がしたとされる性暴力は「魂の殺人」と言われています。
団体の重要人物とされる人間が「魂の殺人」をしたことが明るみに出た今、その団体が主催者となった行事で「来年も、生きて会おう」と送るメッセージがどれほど空虚なものか、論を待たないと思います。
過去にトランスマーチに賛同していた各団体、著名なトランスジェンダー俳優のイシヅカユウ氏らが東京トランスマーチ2023への参加辞退を表明しています。
既に行事を主催する大義名分は失われていることをTGJPには認識していただき、19日のマーチ開催を中止するよう重ねて求めます。