65オヤジのスタイルブック

映画 ベイビー・ブローカー

画像12

本日の映画レビューは、韓国の実力派人気俳優と是枝裕和監督がタッグを組んだ最新作「ベイビー・ブローカー」です。

万引き家族、海街diary、そして父になるなど家族をテーマにした作品で評価が高い是枝監督、万引家族では血の繋がらない者たちの異色の家族像を描きカンヌで最高賞を受賞し、今回はベイビーブロカーと言う裏稼業を介して家族を形成していく人々の姿を描いています。この作品では、ソン・ガンホが韓国人初のカンヌ主演男優賞を受賞ました。

物語はクリーニング店を営むソン・ガンホ演じるハン・サンヒョとカン・ドンウォン演じる孤児院育ちの赤ちゃんポストのスタッフ、ユン・ドンスが裏稼業のベイビーブロカーで捨てられた赤ちゃんと母親と共に養子探しをする中で、家族的な絆を築いていくロード―ムービーです。

そこに、取引による現行犯逮捕を目論むペ・ドゥナとイ・ジュヨン演じる女性刑事が関わり、それぞれの心の変化が赤ちゃんを介して描かれていてサスペンス的な要素を加わり個人的に重いテーマを扱いながら随所にユーモアもあって、レビューでは決して高い評価ではないですが万引き家族より楽しめました。

登場人物の相関図は定かではないですが、ハン・サンヒョ、ユン・ドンス、子供を捨てた母親のソヨン、スジン刑事の隠された過去が徐々に浮き彫りになり、その後の赤ちゃんの行方が明らかになっていきます。過去を背負った登場人物を当代きっての韓国俳優が演じている点でも流石だなと思います。赤ちゃんや度々作品の中で生かされる子役たちも含め、日本人キャストでは演じられない差を感じました。

是枝監督が描く血の繋がりのない者たちの家族愛から見ると「そして父になる」「万引き家族」そして「ベイビーブローカー」が三部作の最終章のように思えます。本作はふたつの作品の持つ社会的な背景をより明確にしながら、その是非は別にして改めて家族の重みを感じる作品でした。

画像2


映画レビューランキング


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「【映画・ドラマ・演劇】」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事