65オヤジのスタイルブック

DVD・きみはいい子

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回もキネマ旬報ベストテン作品から幼児虐待や学級崩壊をテーマに描かれた作品「きみはいい子」です。

 

監督は、そこのみにて光り輝くの呉美保。学級崩壊の新米教師・岡野に高良健吾、幼児虐待の母親・雅美には尾野真千子が演じ、同時進行で二つの物語が紡がれています。

新米教師の岡野は、優柔不断な性格でクラスの子供たちも、言うことをきかない。そんな中で生徒の一人が教室で失禁したことをきっかけに、ますます窮地に追い込まれやる気をなくしていきます。一方単身赴任中の夫を持つ雅美は娘と二人暮らし。ストレスから娘を虐待し周囲にその事実を知られないように、怯える生活を送っている。

二人が転機となるのが、離婚した姉の息子とママ友の中で天真爛漫でマイペースな池脇千鶴演じる陽子の存在。憎々しい存在に見える二人がやがて二人に救われ、愛を取り戻していく様子が丁寧に描かれています。

そして、二人をつなぐ陰の存在として、障害を持つ少年と親、そして教室を受け持つ先輩教師、認知症に悩む老婆との触れ合いが優しくも力強く描かれ、原作のテーマである愛の在り様を色々な形で作り上げていきます。

若き女性監督、呉美保は、日常の中にある闇を描き、その闇から抜け出す術を一筋の光から導き出していくようでリアリティにあふれた作風には共感を持ちます。

社会の様々な問題を彼女の優しき眼で救いへと今後も導いてほしいと感じてます。


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