65オヤジのスタイルブック

映画・ブルックリン

アカデミー賞、作品賞、主演女優賞、脚色賞にノミネートされた映画「ブルックリン」を観賞

 

映画ファンの信頼が高いレビューサイトで高い評価を得た本作。アメリカの基礎を作ったと言われるアイルランド系アメリカ人の苦闘の歴史と共に、ひとりの女性の自立と成長の記録を示した作品です。

1950年代、姉と母を残しニューヨークに旅立ったエイリッシュ。ブルックリンで寮生活をしながら、デパートの販売員としてスタートを切りますが、慣れない土地での習慣やホームシックでくじけそうになる中で、イタリア系移民の男性と恋に落ち人生が開かれ、夜間大学に通いながら、簿記の勉強に励み、姉と同じ事務員の道を目指します。

そんな中で、最愛の姉の死によってアイルランドに一時帰国。彼女に人生の重大な岐路が待ち受けることに。

主演女優賞にノミネートされたシアーシャ・ローナンは、グランドブタベストホテルに出演、13歳で助演女優賞にもノミネートされた22歳の若手有望株の女優です。

アイルランド系アメリカ人の彼女が、自らのルーツに挑み、純粋無垢な少女が社会の荒波に吞まれながら成長する姿が、彼女の内なる聡明さと相まって美しくも逞しさを感じます。また、彼女を支える姉や寮生活を共にする寮母や先輩のコミカルな会話が微笑ましく、苦難の歴史に華を咲かせているようでした。

そして、何より、故郷アイルランドの広大な風景やブルクッリンでのクラシックな衣装に今もなお残る郷愁的な街並みは、色鮮やかな色彩の中に清らかさを感じます。

移民の歴史を背景として、一人の女性の自立を描いた叙情的な原作に、映画としての色彩と感情を見事に表現した愛される作品だと思います。


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