カンヌ国際映画祭、ある視点部門監督賞、本年度カデミー賞主演男優賞ノミネートなど、ミニシアター系作品での話題作「はじまりへの旅」を観賞。
先ずは、僕の今年の観るべき映画の1本としてオススメしたい作品です。インフルエンザの影響で、少々体調を壊したこともあり、なかなか映画の更新ができませんでしたが、この映画は誰が見ても楽しめると思います。
物語は、森の中で暮らす家族が主人公。父の元でサイバイバル術と独自の教育を受けた6人の子供たちが、重い精神病から自殺した母を遺書に従って弔うために、未だ経験にのない未知の世界に向かうロードムービーです。
父の元で強靭な肉体と古典文学、哲学を学び、6ヵ国を習得した18歳の長男、15歳の双子の姉妹、12歳の次男に9歳の三女に、7歳の末っ子の6人は、父から学んだ世界に生きたにも関わらず、自主性と個性を兼ね備えたキュートな子供たちで、その姿を見るだけで誰もが胸キュンです。
亡き妻への思いと妻の家族との確執、妻が密かに託していた子供への愛が妻の死によって進む旅の中で、父の信念の揺らぎや子供たちの自立と成長が細やかに描かれていて笑いと涙を誘います。
家族と社会とのかかわり方や答えの違う教育、難解な問題と真正面に取り組みながらも、根底にある家族の深い絆が心打つ名作だと思います」。