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映画 宮本から君へ&表現の自由

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は2019年劇場公開の映画「宮本から君へ」です。

ネットフリックスをチェックしてみたら、以前から観るつもりでいた本作が視聴できたので鑑賞してみました。映画は2019年テレビ東京でのドラマの続編的な作品で、池松壮亮演じる熱血サラリーマン宮本と取引先の年上OL蒼井優演じる中野靖子との恋の行方の中で突然起こるレイプ事件と中野の元恋人の井浦新演じる風間との間で起こる妊娠実子騒動を描いた熱血ドラマです。

とにかく熱い宮本と中野との関係が心揺さぶられる内容ですが、監督はディストラクションベイビーズで若手俳優たちのバイオレンス青春ドラマを作り上げた真理子哲也だけあって、宮本と取引先のラガーマンの息子との壮絶な復讐劇をベースに愛する人への熱情を描いてます。

実はこのドラマ、もうひとつ注目された事件がありました。愛知トリエンナーレで起こった表現の不自由展に端を発し、河村名古屋市長が名古屋市のトリエンナーレの助成金を拒否、その後、大村愛知県知事リコール署名にまで至り現在不正署名により事務局長や関係者の逮捕にまで発展してますが、この映画は、文化庁所轄の芸術文化振興会からの助成金不交付を受けてしまい現在提訴中です。

不交付の理由は、出演俳優のピエール瀧被告のコカイン使用所持で有罪判決によるものでした。皮肉にもピエール瀧の役柄はレイプ事件の息子の父親役でした。そんな負の状況下にあって本作は映画.comの「いつ観ても素晴らしい、時代を超えた名作映画1200本のひとつに選ばれています。

憲法で定められいる「表現の自由」が一部の狭義な考えで歪められ権力の傘の中で圧力を増す今、この作品の持つ意味合いは強いと改めて感じます。


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