今日は、中村勘三郎さんの訃報の一日でした。朝から夜まで、勘三郎さんを偲ぶニュースが一日流れていました。
その取り上げ方から見ても、勘三郎さんの歌舞伎役者としての偉業とともに、日本中で、彼の死を悼んで、親しまれていた方はいないなと感じました。
元来は、大衆演劇であったはずの歌舞伎が、いつしか敷居の高い存在となったときに、勘三郎さんは、数々の実験的な舞台を作られ、そして平成中村座へと大きく広げられ歌舞伎の世界は、知らなくとも勘三郎さんの存在は、大衆の中に大きく浸透していました。
勘三郎さんは、57歳にして時代の最先端を走り、歌舞伎の世界に昇華していく唯一無二の存在でした。
57歳の早すぎる死は、すべての人が無念であると思います。しかしながら、勘三郎さんの若き血潮は、次の歌舞伎役者に受け継がれ、歌舞伎の世界に見えない大きな風を起こし続けていくことと思います。
勘三郎さん、安らかに。そして未来の歌舞伎を永遠に見守っていてください。