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映画ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。久しぶりの今回は綾野剛&北川景子が刑事役でバディとなった「ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―」です。

映画ファンには、かなり酷評されている作品ですが、結論から言えばこれはこれでよかったと僕は思ってます。

警視庁捜査一課のナンバーワンコンビ。綾野演じる犬養と北川演じる高千穂刑事は、終末期の患者ばかりが不審な死を遂げる安楽死事件を追う中で、ドクターデスと言われる闇サイトに辿り着きます。患者の家族の証言から元看護士が浮かび上がります。二人を任意で取り調べるも確証を得られず事件は再び闇の中に。そんなとき、腎臓病を患いドナーを待つ犬養の一人娘が何者かに誘拐されます。

今回の作品、安楽死をテーマにしたミステリー小説が原作となっていますが、小説派には原作が踏襲されず安楽死のテーマが薄らいでいるとの批判を受け、映画ファンには、後半の展開は拙速すぎて作品自体が軽くなったとの批判を受けてます。

先ず、綾野剛と北川の刑事コンビのキャスティングで、その批判を捨てるべきだと思います。北川景子は、その美貌ゆえに実力が過小評価され、カメレオン俳優と言われる綾野には役柄において評価の差が激しく出ます。僕はシリアスな演技の綾野が好きで、今回の作品のような娯楽色が強い作品では仕方ないなと思うのです。それは、この世代の役者の宿命みたいなものだと割り切ってます。

今回の作品でもっともすごいなと思ったのは看護師役の木村佳乃。前半から中盤まで暗くて質素な姿にまったく木村佳乃と気づきませんでした。今回の映画でもっとも輝いていたと思います。ここまで書くとネタバレ感がありますが木村だけを観ていた僕にとっては楽しめました。

安楽死を扱った作品は、近年増えてきましたが結論は個々人で違います。ここは、安楽死を利用した猟奇的な殺人とて観るのが今回の映画にはふさわしいかなと思います。


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