アカデミー作品賞に輝いた「アルゴ」が、アンコール上映されていたので、DVD発売前に観賞してきました。
内容は、1979年に起きたイランでのアメリカ大使館人質事件。人質から逃れた6人の大使館員を一CIA局員が救出する作戦を描いたもので、その作戦が、SF映画のクルーに扮して国外へ脱出すると言う奇想天外な作戦。
長きに渡って国家機密であった救出作戦は、18年後に当時のクリントン大統領により明らかに。当時のイランとアメリカの関係は、最悪の状態で、高校生だった僕も印象深い事件でした。
その全貌を監督&主演のベン・アフレックが映像化。当時の映像を元に配役から舞台まで見事に再現されていました。脱出までにいたる緊迫したシーンの連続は、リアリティーを共有して観る側も緊張感を感じました。
イランでは、今回の受賞選考を批判していますが、内容としては、当時の歴史的背景を伝えながら、決してアメリカを賞賛するような内容には思えませんでした。
国家の対立により生れた過剰な憎悪に反して、任務を遂行し大使館員の命を守るために奔走する主人公と作戦の成功に協力するハリウッド関係者やカナダ大使夫妻。そして、イラン人女性など、国を超えたヒューマニティーあふれる作品でした。