茶々丸オヤジにとって、アフロに丸メガネ、オーバーオールのジーンズ姿の鶴瓶さんがデビューしてから関西の芸人さんの中で一番親しみやすい人です。
昨日、その笑福亭鶴瓶さんの初主演映画「ディア・ドクター」を観てきました。
しかも、映画「ゆれる」がカンヌで高評価を得た女流監督西川美和の作品ですから、観ないわけにはいきません。
物語は、鶴瓶さん演じる山村の医師が未亡人の患者といっしょについた嘘が引き金となり、やがて自分自身の大きな嘘が暴かれていく物語を時に、ユーモアたっぷりに、時にシリアスに描いているヒューマンドラマです。
決して派手さもなく、映画の前半で医師の嘘も明らかになるので、退屈な感じを抱く人も少なくないと思います。
事実、なぜか一人の女性が席をたってしまいました。
でも、ラストシーンを見終えると、見た翌日あたりから、ジーンと彼の抱えていた嘘の重身を感じてきました。
医師の抱えていた嘘の大きさが、そして彼の父への思いや彼の持つコンプレックスが引き金となり、犯した罪が使命感につながり、暴かれた罪により開放へと導かれていることに気がついていきました。
そして暴かれた罪により、嘘により救われていた小さな村が不幸な日々に逆戻りするとき、願わくば、瑛太の演じた研修医が感じたような、本当のディア・ドクターが村に訪れるのを願わずにいられません。
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