毎月1日は、映画の日で1000円で映画が見られる楽しみがあり、久しぶりに伏見ミリオン座で上映中の映画「人生はビギナーズ」を観ました。
今回のアカデミー賞で、史上最年長の助演男優賞を受賞した、クリストファー・プラマーが75歳でゲイを告白した父親役を好演しています。
物語は、38歳の独身アートディレクターのオリヴァー(ユアン・マクレガー)が、75歳でゲイであることを告白して第二の人生を送ると宣言した父親が、末期がんにより、突然永遠の別れを迎えてしまいます。
厳格でまじめな父親と自由奔放な母親との生活を振り返りながら、恋人の出会いと別れを通して、新たな人生を掴んでいくラブコメ&ヒューマンドラマです。
特に、全編にわたり両親との会話や、恋人、父の芸仲間、さらに愛犬と交わされる言葉のやり取りがとても楽しめます。
そんな、様々な人々とのふれあいを通し、主人公が喪失感から徐々に抜け出していく過程が、楽しく、温かく、時に悲しく描かれていて優しく、温かい気持ちになる映画でした。
両親と息子が歩んできた歴史の中で、起こる様々な事件も物語のサイドストリーとして寄り添うように描かれ、マイノリティーの人々の抱える社会問題も人生の中でも、重要なファクターとなっていました。
邦題の人生はビギナーズにあるとおり、人が何か新しいことをしたり、内面を変えようとする時、誰でも初心者でもあり、人生にチャレンジするときは、誰でも半人前で、チャレンジを楽しむことが、自分に勇気を与えてくれる素だと感じました。