映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、山田孝之主演の人気コミックシリーズ最終章「闇金ウシジマくん Part３／ザ・ファイナル」です。
人気コミックシリーズのすっかり顔となった山田孝之。本人の思い入れから様々な作品に主演してますが、個性的なキャラクターを演じ切る点では群を抜いているのではと思います。
テレビドラマシリーズから始まった本作、今回はpart3とザ・ファイナルが2本立て続けて上映されたことでも、このシリーズの人気と最終章での自信を感じる作品でした。
part3では、浜野謙太演じるネットビジネスのカリスマに心酔し成功を夢見る派遣労働者と不倫とキャバクラ嬢に入れあげる藤森慎吾演じるサラリーマンが、カウカウファイナンスに金を借りることで始まる数々の修羅場を得意の同時進行で、飽きさせずバージョンアップして進んでいきます。そこにファイナル突入への布石として、丑嶋の難敵、高橋メアリージュン演じる犀原茜の登場。ファイナルで過去の因縁が明かされていきます。
そして、ファイナルでは、丑嶋の中学時代の同級生、永山絢斗演じる竹本の登場で、中学時代の丑嶋、柄崎、戌亥の中学時代の過去と中学時代の因縁の相手、鰐戸三兄弟が絡み、そこに犀原茜も加わって怒涛のラストへと進んでいきます。
原作と映画の違いは、part3とファイナルが前後しているのですが、シリーズ作品の完結に丑嶋の過去を明かす「ヤミ金くん」をベースにしたところは映画らしいです。漫画と違い、ドラマや映画の世界ゆえに、また映像化に適した巻をピックアップして、人間ドラマとしての情感を醸し出すことで成功に導いたのではないかと思います。
今回のシリーズを観て来て非情と人情が同居しながらも、闇金に手を付けた人間たちの再生への確かな選択を提示していることが、このシリーズの真価と原作の重みを改めて感じました。
