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新宿・歌舞伎町にある映画館ミラノ座が今年いっぱいで閉館になるということで、12月半ばから特別上映会が行われています。
いよいよ今日でラスト・ショー、最後の上映となりました。
午前中は「荒野の七人」、午後は「E・T」が上映されるということなので、大好きなスティーブ・マックィーンが出ている「荒野の七人」を見に行きました。
懐かしのミラノ座、たくさんの映画をここで観ました。小・中学生の頃だったか、ディズニーの「ファンタジア」や「眠れる森の美女」を見たのが最初だったかしら。もっと前から何か見ていたのでしょうが、私の記憶にはありません。
朝の10時開映とのことなので、一時間前には並んでいた方がいいかと思い、急いで出かけました。歌舞伎町の通りを歩いていると前に初老の男性が数人急ぎ足で歩いています。これは目的地は同じだなと思っているとやはり開場前の行列に並びました。圧倒的に男性が多いです。「E・T」を見る人の行列ももうできていて、係員がハンドマイクで「『荒野の七人』を見た後に、『E・T』の行列に並んでもお立見になります」と叫んでいます。
ミラノ座は1200人の大きなキャパシティのある劇場で、見事な幕が上がっていくときのワクワク感はとても素晴らしいです。
九時半開場だったのですが、早めに入れてくれ、10分並んだかどうかで館内に入れました。
「58年間、ありがとうございました」という垂れ幕も飾られ、館内のあちこちにいろいろなメモリアル展示がありました。
これはいろいろな有名人からの色紙です。
この「ラスト・ショー」で上映された映画たちです。「タワーリング・インフェルノ」は立ち見になったそうです。これにもマックィーンは出演していますね。ポール・ニューマンと二枚看板でした。
昔の歌舞伎町の雰囲気がわかる写真がポスターに何枚も載っています。私は小学生の頃病気がちで、歌舞伎町の先にある大久保病院に長く通っていました。ちょうどこの頃の新宿の街にはなじみがあります。京王線の駅も今の西口よりもっと歌舞伎町よりにあり、そこから歌舞伎町の中を通って、病院まで歩いて行ったものです。小学生にとってはなんとも怖い感じの場所でした。
劇場内は高齢の男性が多く、早く並んだのでまだ席には空きがあり、なんと人生初めてのペア・シートに座れました。隣は?・・・娘でした。
本編上映まえにメモリアル映像が映し出されました。
どんどん席は埋まってきて、満席になりました。立ち見の人もいたような・・・
「荒野の七人」は黒沢明の「七人の侍」のリメークですが、私が初めて見た時は中学生だったか、「七人の侍」よりこちらを先に見ています。なんと通学していた学校の課外活動の一つで映画を観に行ったのです。それがこの「荒野の七人」でした。
その前からマックィーンには「拳銃無宿」でファンになっていましたが、この映画でノックダウン、大好きになりました。渋谷の道玄坂にあったブロマイド屋さんに行き、マックィーンのブロマイドを買って大事にしていました。恋文横丁のところにそのブロマイド屋さんはありました。懐かしいです。
「荒野の七人」は何度目かの鑑賞ですが、確かジェームズ・コバーンも好きになったのを思い出しました。今見ても彼は素敵です。演じている男優七人のうち、今、存命なのはロバート・ボーン一人だけだそうです。寂しいですね・・・
終映のときには、劇場全体から拍手が起こり、とても感動的でした。良き時代の楽しい映画でした。
帰る私たちをたくさんの映画のポスターが見送ってくれました。
劇場を出ると、外には「E・T」を見るための行列がズラリ。
「E・T」は立見席も売り切れになったそうです。そして本当に最後のラスト・ショーだったので、劇場側から観客全員にクラッカーが配られ、映画の終わりに皆でクラッカーを鳴らしたようです。
いいな、それも体験したかったな。でも、私にとってはやはりマックィーンに逢えたことが何よりの体験でした。やっぱり大好きです、マックィーン。あんなに軽やかに動ける人って今だっていないのではないかしら。彼が馬に飛び乗る場面で一人で拍手をしたかったです。
思い出深い劇場がなくなり、寂しいですが、その場に我が子と一緒に立ち会えたことは嬉しいことでした。
しかもお嬢さんとご一緒に、良い光景ですね。
沢山の思い出の映画に出会えて、幸せな時間
でしたね
あと30分、もうすぐカウントダウン始まりますね。
来年も幸ある年になります様に
お祈りしています。
そして、私もマックィーンの大ファンです。大脱走を観て映画の世界にのめり込むようになりました。