透明人間たちのひとりごと

オオカミ少年の物語 <4>

 1986年に発生したチェルノブイリ の原発事故から
昨日(4/26)で25年が経過しました。

 当時、爆発事故後に燃え続けている原子炉を覆うために
全体をすっぽりとセメントで塗り固める(コンクリート石棺)と
いう処置が施されました。

 その 「石棺」 が四半世紀を経て劣化し、これをさらに覆う
ための耐用年数100年の「鋼鉄の棺」 を造る計画が進んで
いるのだそうです。

 石棺の内部は今もなお、強い放射能(プルトニウム)を
発していて、その半減期は2万4千年にもなるのです。

 ところで

 「チェルノブイリ」 とはロシア語で 「苦蓬(ニガヨモギ)」 の
意味で聖書に出てくる予言が成就したのでは … nose4ase2 
という話をよく耳にすることがあります。

 所謂(いわゆる)、ヨハネの黙示録です。

   ――― ヨハネの黙示録 第八章 ―――

 第一の御使いがラッパを吹き鳴らすと …

              ― (中略) ―

 第三の御使いがラッパを吹き鳴らすと、松明(たいまつ)の
ように燃える大きな星が天から落ちてきて、川の三分の一と
水の水源との上に落ちた。

 この星の名はニガヨモギと呼ばれ、川や水の三分の一は
ニガヨモギのようになり、水が苦くなった。

 その水によって多くの人びとが死んでいった。

              ― (後略) ― 

 ここに出てくる天から落ちた 「ニガヨモギ」 という名の星が
チェルノブイリ原発事故」 のことで、川や水などの水源が
放射能に汚染されて多くの犠牲者が出ることを予言したもの
であると言われてきました。

 でも、実際のところはどうなのでしょうか 

 … って、そんな アホeq 真剣に語る話やないでexclamation2

 そんな声も聞かれますが、トリアエズ続けましょう。

 ロシア語(正しくはウクライナ語)で、「チョルヌイ(chornyj)
=チョルノ
」 は 「黒い」。「ブイリヤ(bylija)=ブイリ」 は
「草」 で、直訳すると 「チョルノブイリ」 で 「黒い草」
という意味になります。

 この 「チョルノブイリ」 は、オウシュウヨモギという種類で
近縁種ですがニガヨモギではありません。

 ですから、

 ニガヨモギという星の落下=チェルノブイリの原発事故で
あるという予言は成就も的中もしてはいないのです。

 ただ大雑把に言えば、「チェルノブイリ」 も 「ニガヨモギ」 の
一種だと言えないこともなくカスっているとは言えるのかも…

 それよりも 「オウシュウヨモギ」 という音の響きに
なぜか としませんか

 ひょっとして、それが 「奥州ヨモギ」 のことだとしたら、今回
の東日本大震災による福島第一原発に起こった一連の事故
こそ 《終末のしるし》 だと言えるのかもしれません

 でも、ご安心ください。

 「オウシュウヨモギ」 とは 「欧州ヨモギ」 ですので …

 ちなみに

 ニガヨモギの英名は、worm wood (ワームウッド)で
ワームとは、蛇のことです。

 旧約聖書での楽園から追放された蛇が這った跡に生えて
きたという伝説に由来しているのです。

 そうすると聖書とはあながち無縁ではないようですね。

 さて

 福島第一原発事故は、暫定尺度とはいえチェルノブイリの
事故と並ぶ最悪の 「レベル7」 の評価が下されました。

 ヨハネの黙示録の 「ニガヨモギ」 は終末を予言する
話であるというよりも、人類への 警告示唆 であると
して受け止めるほうが無難なのかもしれません。

 警告や示唆を暗示するものとしては、 『パエトーン』
という話が思い出されます。

 全能の神ゼウスでさえも扱うことができないとされている
日輪の馬車の唯一の使い手は太陽神ヘリオスです。

 その息子であることを友人たちに証明するために人間で
あるパエトーンは父であるヘリオス(アポロン)に日輪の馬車
を貸して欲しいと懇願したのでした。

 首をタテに振らなかった父から無理を通しゴリ押しで何とか
貸してもらった日輪の馬車の手綱を、どうにもこうにも扱えず
に、とうとう最後には広大な大地を焼き払ってしまったという
ギリシャ神話のなかの物語です。

 核融合を繰り返す日輪(太陽)は太陽神のみが扱えるもの
であって人間には日輪のような力を有する原子力を扱うべき
ではないということを暗に示唆しているようでもあります。


 そして、もうひとつには、まるで原子炉のなかで燃えさかる
ウランを思わせるような芯(燃料棒)を茎に収めた植物で
天上界の火を人間に与えてしまったという英雄プロメテウス
の物語です。

 最高神ゼウスの怒りを買ったプロメテウスを罰するために
ゼウスはあらゆる災厄を封じ込めた箱を人類最初の女性で
あるパンドラに持たせて地上に送ったのです。

 冒頭のチェルノブイリの「石棺」や「鉄棺」も、福島第一原発
での事故後の手立てや方策も、ひょっとしたら、ギリシャ神話
【パンドラの箱】 となるのかもしれません。

 何十年後や何百年後にパンドラの箱(事故処理後の棺)が
開けられて最大最悪の災厄が飛び出すことのないように …

 そして、箱には …

 「希望」 だけが残るのでなく、「希望」 こそを
全世界にたくさん振りまいて欲しいのです

 『オオカミ少年』推理 していく過程で、
それが不断警戒喚起するための警告の物語
であることに、

 透明人間たちが気づいたように … !!
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