ようやくうとうとしかけたときに、目覚ましが鳴る。
どこにでもあるような話である。
もうすぐ7月も終わりです。
小学生のころの僕なら今頃、宿題である「夏休みの友」を3問だけ解いたままで、「アラレちゃん」を楽しみに部屋でぐだぐだしている時期である。
もちろん外に遊びにもいくが、大抵は「ちびまる子ちゃん」みたいに怠け者に過ごしていてお母さんに怒られるような夏休みをおくっていました。
どこにでもあるような話である。
そして18歳になった僕はとある「中国料理店」でバイトしました。(中華料理ではなく中国料理でないとあかんらしい)
そこには同じホールで働く中国人が二人いました。
二人とも女性で、一人は麻のような人で、もう一人は絹のような人でした。(なんとも分かりにくい喩え)
麻の人がギロギロした目で言う。
「日本人は怠けすぎよ。中国人全員思ってるよ。大学に来てほんとにアタマにくるよね。もっと勉強しなさい!」
90パーセントくらい正論だと思った。
彼女の「京都大学院生」という肩書きが更なる説得力を持っていた。
とりあえずジャスミン茶を淹れた。
「謝謝」と彼女は言った。
そういう彼女も「ちびまる子ちゃん」が好きだという。
中国でも人気らしい。
そして一年経つと僕はそのレストランを辞め、記念に屋上から写真を撮り(ちょうど大文字の山が写った)勉強していた中国語を止めた。
「私はテニスが好きです」という言葉しか覚えていない。
(注、漢字では書けません)
どこにでもあるような話である。
そしてそれから何年か後に、韓国人と一緒に働いた。
「日本人は怠けすぎだよ」
と、彼はいった。
僕は「そうですね」と頷き。
二人でコーヒーを飲みながら鴨川の流れを眺めた。
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