を機に、ボク は初めて知ったのですが …
1989年(平成元年)に 第1回目の会議が京都で開かれて
以降、毎年日本の主要都市において開催されていたという
「国連軍縮会議」 なる存在を知っていましたか

それと、もうひとつには、「世界連邦」 の存在です。
ボク には、どちらも 初耳 で …
「グローバルでインパクトのある呼び名(名称)なのに、
どっちも知らないなんて何だか恥ずかしいです

そう切り出すと、
「ジュネーブの軍縮会議なら聞いたことがあるけど、国連
… でか」
意外にも認識がないと言う 2号 さんの返答にも驚いた
けど、そこそこの物知りだと自他共に認める1号 さんまで
が 「世界連邦」 は初めて聞く組織だということなので
(なあ~んだ。 みんなも知らなかったんだ)と、ホッ と胸を
なでおろしたのですが …
そうなると、
― 何故に認知されていないのか ―
という疑問が沸いてきたのです。
2号 さんのように、「ジュネーブ軍縮会議」
は知る人も多いようですが …
「ジュネーブ軍縮会議」 の起源は、1959年米ソ英仏共同
コミュニケで設置を決め

した10カ国軍縮委員会に始まり

を決定した18カ国軍縮委員会を経て

8カ国が加入して軍縮委員会会議(CCD)と改称

国連軍縮特別総会の決議を受けて、軍縮委員会(CD・加盟
40カ国)となる

65カ国(07年3月)に至っています。
何だか、出世魚のように名前を変えていたんですね

尚、他にも類似した名称の会議があり、国連軍縮委員会
(UN Disarmament Commission)は、1978年に設置された
国連総会の機関で、毎年、春にニューヨークで軍縮問題を
審議しています。
また、
国連軍縮会議(UN Conference on Disarmament Issues)
は、各国の外交官、研究者、NGO、ジャーナリストが軍縮の
ための世論形成を目的として自由討議を行う国連の会議で
、89年以降、京都、広島、長崎など、日本の各都市で毎年
開催されています。
それが、今回、静岡市で開催される国連の会議なのです。
以上、『知恵蔵2013』 の解説を参考にしました。
次から次へコロコロと名称が変わったり、似たような名前の
会議がいくつもあって、それで紛らわしくて知名度や認知度
が低いのですね


要するに、今回の 「国連軍縮会議」 は、各国の政府高官
や有識者、学者、マスコミ関係者や軍縮問題の専門家たち
が国際平和や安全保障などのテーマに沿って、個人の立場
で討議をするもので、政府の代表等で構成される軍縮会議
とは趣き(目的)を異にするものなのです。
一方、単一の民主的な政府(世界連邦政府)を組織しょうと
する考えが、「世界連邦」 または 「地球連邦」
と呼ばれる構想なのです。
各国は互いに自治独立を保ちながらも、それぞれの主権
の一部を連邦政府に譲渡または委譲し、国家間の無政府的
な対立を回避・解消することを目指しているそうですが、漠然
とそのような思いを描いたことはあっても、実質的にそうした
実現を指向している国際組織があることをボクは昨日まで
知らずにいたのです。
現実的には構造的に問題の多い国際連合の改革・強化を
志向するものが主流のようですが、具体的な実例としては、
国際刑事裁判所(ICC)の設立が世界連邦的な考えに基づく
ものとして注目されているようです。
竹島問題で提訴が検討されている国際司法裁判所(ICJ)
と混同されそうですが、国連の常設司法機関である ICJは
国家間の法的紛争(係争案件)を扱う全く別の裁判所です。
ICCは国連からも独立したもので、その協力関係は別途
「国連地位協定」

合意によって成立し、当初は個人の刑事責任が主たる管轄
であり、国際人道法に対する重大な違反行為が対象でした
が、2010年には侵略犯罪についても管轄権の行使を認める
改正条項が採択されました。
歴史的にみると世界市民や世界統一政府といった考えは
昔からあって、何も持たずに樽のなかで暮らしていたことでも
知られている古代ギリシャ(BC4世紀)の哲学者ディオゲネス
は自らを世界市民と宣言し、世界統一政府やコスモポリタン
を発案・提唱した人物として記録が残っています。
その趣旨は違えども、同時代を生きたアレクサンダー大王
(アレクサンドロス)も世界をひとつの国にするという壮大な
夢を抱いていましたし、ダンテは 『帝政論』 のなかで、唯一
の君主による世界国家論を説いています。
そうした思想系譜の頂点のひとつが、カントの 『永遠平和
のために』 なのだそでうですが …
「世界連邦」 を目指す国際組織には、世界連邦運動
(World Federalist Movement)があり、日本における活動
は世界連邦運動協会が行っています。
さて、
先の 2号 さんの 『ゴルディオンの結び目』
の記事にもアレクサンドロスが登場しますが、ディオゲネスと
アレクサンドロス大王との問答は有名で、日光浴をしていた
ディオゲネスに 「望みはないか

ところ 「そこに立たれると日陰になるので どいてほしい」
と答えたというのです。
帰り道で大王は 「もし私がアレクサンドロスでなかったら
ディオゲネスになりたい」 と言ったとか …
奇しくもディオゲネスとアレクサンドロス大王は、同じ頃に
亡くなったのだそうですよ
他にもディオゲネスには数え切れないほどに多くの逸話が
あって、彼の哲学(思想)よりもむしろ逸話によってその存在
が知られていると言っても過言ではありません。
ところで、
― 手に触れたモノをすべて黄金に変えてしまうという ―
嬉しいようで、実はとても悲惨な思いをする強欲な王の話
を聞いたことがあるでしょう。
貪欲で名高く 「手に触れるモノをすべて黄金に変える」と
いう願いを酒神ディオニュソスによって叶えられたミダス王
こそが、何を隠そう 「ゴルディオンの結び目」 を自らの手で
結んだゴルディウス王の息子だとされていますが、どうやら
養子らしいのです。
それもその筈で、食物も飲み物もすべて黄金の塊と化す
のを見て、初めて、その願いが破滅的なものであると悟る
わけなのですが、極めつけはわが娘に触れたために彼女
が黄金の彫像になってしまうという罰を神から受ける
ミダス王 が、賢者の聞こえが高かったゴルディウス王の実
の子供である筈がないですから …
しかも、アポロンによってロバの耳に変えられてしまう
あの 『王様の耳はロバの耳』 の王様でもあるのです

まあ、ボク ならば、「(黄金になれ)と念じた時にだけ
触れたものが黄金になる」 という願いを叶えて欲しいけど
それじゃ、だ ミ ダ ス !!
なんちゃって … ネッ
ダジャレじゃなくて、アルジェリアの人質事件や世界中で
起こるテロや紛争をなくすためにも、貧困や飢餓や不平等を
少しでも減らすことを祈願して …
「世界連邦」 や 「地球連邦」 の 実現 を
ディオニュソス にお願いしなくちゃ …