透明人間たちのひとりごと

便利すぎる不便さ(1)

 万策尽きてと言うよりも不手際の連続に、もう何もかもが
お手上げだという直前に、鳩山前総理がかました最後っ屁
のような抱き合い心中で、民主党の両トップは身を退くこと
になったわけですが、そんな参院選がお目当ての辞任劇を
目撃した当日に、やや呆れ加減のヤケ気味になって書いて
みた 「着せ替え人形国家」 をもってしばらくは、政治絡みの
話題は避けようと思っていたのです。

exclamation http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/187.html(参照)

 ところが、

 想像を絶するような新内閣に対する支持率の急上昇に、
日本国民exclamation2  お前らは何者なのだ 

 と、叫び、「何でやねん と突っ込みたい衝動を
抑えきれないのです。

 日本人の多くは長年に及ぶ経済の停滞閉塞感
なんとかして打ち破ってくれることを期待している。 

 だからこそ鳩山前首相による失政の山に、もう、いい加減
コリゴリだという国民の反動としての菅首相個人に対する
支持率のアップなら、まだわかる気もするのですが …

 どうも、そうでもないように思えるのが問題なのです。

 菅新内閣となって閣僚の顔触れが一新されたわけではなく
そのほとんどは再任されているにもかかわらず、直前までは
20%を切るほどに低迷していた支持率が、いきなり60%超
にⅤ字回復するなんて、驚きを通り越してしまって、あんぐり
もいいところ、唖然の極みですよ。

 新政権に対する支持率の急上昇の根拠がどうにもこうにも
わからないのです。

 日本人の半数近くの人がほとんど同じと言ってもいいような
内閣とそれ自体何も変わっていない民主党政権に、ある日
を境に手のひらを返したように「支持」にまわる定見のなさ…

 もっと言えば、幹事長と総理大臣が辞任したというだけで
突然として支持するという根拠、基準は何なのですかeq

 あえて忖度(そんたく)すれば、政権交代が、それだけ国民
に大きな期待を抱かせていたのに、現実には裏腹の経過を
辿るプロセスのなかで最悪の結果が見え始め、その失望感
と絶望感に打ちひしがれていたところに降って湧いたトップ
の辞任劇となれば、否が応にも盛り上がるわけです。

 その意味からも今回の新内閣擁立は、起死回生の作戦と
しては大成功だと言っていいでしょう。 

 ただし、それは民主党政権にとっては … であって、決して
日本国民にとってのことではありません。

 それは、法案の成立率(55%)が現憲法下で最低である
のに一日の延長もせずに通常国会を終えた事実に現れて
います。

 首相指名後は、所信表明演説に対する各党の代表質問
をあわただしくこなしたかと思うと、内閣不信任案をスルー
して予算委員会の開催も拒否し 「さあ、参院選だ」 とばかり
に国会を閉幕したわけです。

 菅人気と高い支持率を維持しているうちに、さっさと選挙を
済ませようとする、なりふり構わない様相に、参院選で圧勝
し衆参両院で過半数を制して、強力な超安定政権を作ろうと
画策する魂胆が見え見えなのです。

 それじゃ、かつての自民党政治と同じ、政治は数、数は力
だという田中角栄式あるいは小沢一郎式となんら変わらない
じゃないですかexclamation2

 なのに、

 異常とも思える菅首相の人気ぶりに、実体とイメージの
乖離と便利すぎる世の中の不便さを痛感するのです。

 ある種の真実や事実関係または背後関係などは編集と
いうフィルターで濾(こ)されてテレビなどでは報道されない。

 村山首相以来の非世襲のリーダーであることや市民運動
などの活動があり、過去に厚相として薬害問題などで官僚と
対峙し庶民の味方となった実績を持っているといったような
美味しい情報が流されると安直にイメージとして取り込んで
しまうわけです。

 何事かを判断するうえでの情報を丹念に新聞を読み込む
などして、直接的に自分自身で確かめようとする手間を省く
かのようなテレビなどの報道バラエティ的な番組に、ついぞ
慣らされてしまうと最悪です。

 スーパーで売られる切り身の魚しか見たことのない子供が
実物の魚を知らないのと同じことになってしまうからです。

 何かと言えば,支持率、支持率と金科玉条の如くに毎週
のように調査発表されるが、何ほどの意味があるのか 

 そもそも、支持率で政治をするわけでもなく、外野からの
雑音的な調査数字に右往左往することも疑問なのです。

 簡単に調査発表できるツールの揃った便利な時代だから
こその不便さ(弊害)なのです。

 便利さに慣らされてしまうとあたりまえにしていたことさえも
面倒に思えてくる 《無用の用》 があるように 《便利の不便
つまり、「便利すぎることの不便」 も大いにありそうです。

 そんな便利なゆえに発生する不便さについて気づいたら
是非コメントしてください。

 symbol2 いくつか見つかって紹介できるような内容になったら
「便利すぎる不便さ(2)」 として発表したいと思います。

 金輪際 とは言わないまでも、不毛な 政治論議
やはり、しばらくは慎もうと思います。

 突如として、およそ3倍強にⅤ字回復した内閣支持率に
あんぐり としてしまったわけですが …

 《あんぐり》 が、《アングリー》 となって、血圧や
ストレスに直結しては元も子もありませんが、アリストテレス
に言わせると 「怒り」 もある種の快感なのだそうです。

 「快楽とは精神の一種の運動であり、精神が意識的に本来
の状態を回復することで、苦痛はその反対であるとしよう」 と
定義しています。 (『弁論術』1巻11章)

 「怒り」 は決して 苦痛 を伴うものではなく、思いっきり
吐き出すことで、むしろ カタルシス《快感》
得られるのでしょう。

 怒りたくても怒れない時にこそ 苦痛 を感じるのです。

 その意味からは、新しい菅内閣ならば、と望みを託す心情
や希望や期待といったものも 「快感」 の一種でしょう。

 国民 は民主党に 完全失望 したわけではなく、
再度、望みを託したのです。

 この 「快感」「不快感」 nose6anger

 にならないことを、せつに祈りましょう。

 でも、怒り も ある種の「快感」 なんでしょ

 こりゃ、どうも 困った ことだねぇ  

 イラ菅 も 快菅(カイカン)ってことですか

 そうなら、ホント にいいのですが oksmile

コメント一覧

すっぽん組若頭
この9か月後に最大の悲劇が日本を襲うことになるわけか!

つくづく政治家に恵まれない国だな!
付和雷同
へえ、そうだったんだ。

東日本大震災での大失政に、けちょんけちょんだった菅直人元総理の支持率が当初は60%を超えていたなんて・・・

そして、ものの見事に裏切られた日本国民って、いったい!

間もなく、都知事選があるけど、どうなるものやら ...
傍観者
人類が作り出した文明全てが、使い方次第では「便利すぎる不便さ」の要素を内包しているんだろうね。
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