愛染隼人の女の詩集 哀しい女

哀しい女と うわさにしないで

そうよ私は 寂しがりやだから

雨音響く 心の裏側で

浴衣姿の あなた追いかけて

胸に抱かれた

夢見ている 愛のないあなたを

私は 私は そんな女です…

哀しい女と うわさにしないで

そうよ私は 寂しがりやだから

風音聞いて 恋占いをする

小馬鹿な女

ひとり涙で ささやく声を

恋の歌声 私と思ってる

私は 私は そんな女です…

哀しい女と うわさにしないで

そうよ私は 寂しがりやだから

あなたが吸った 吸い殻並べて

夢見る暮らし

歳上女の 最後の夢を

愛のお飾り 暮らしてみたい

私は 私は そんな女です…

愛染隼人の女の詩集 涙の続きは…

あなたの肩に凭れて 泣いていた

幸せをありがとう つぶやいて

お礼を言った私

この世で愛するのは

おまえひとりきり

女の夢を 見させてくれた

涙の続きは あゝ幸せしばい…

あなたの腕に包まれ 過ごしてた

指に絡まるシーツ 雨降りの

曇りガラスになみだ

零れるベッドルーム

嫌われた癖に

幸せ笑顔 ずるい女の

涙の続きは あゝ雨・薄情

愛染隼人の女の詩集 おんなの海峡

躊躇うほどに　思いを残し
明日を占う　私がいるけど
哀しみの涙が　風に吹かれ
あなたに届くなら
辛い思いは　
しなくていいけど…
雨が降ります　
おんなの海峡　あゝ

笑う風笛　音色になみだ
波の谷間に　鴎が遊んで
胸に咲く花を　散らしてる
涙色に染まる
黒い別れ雲
真冬のように
海があれてます
おんなの海峡　あゝ

こんな哀しみ　したくないけど
雨に打たれた　おんなの辛さが
煙に巻かれて　沈む海
未練もあるけれど
逸れた思い
辛くて消えてゆく
おんなの海峡　あゝ

愛染隼人の女の詩集 長崎の恋は哀しい

見窄らしいほどに　なったけど
恋が痩せて　哀しいほどに
瞼の裏側に　あなたが宿って
忘れようとしても
逃げたりしない
そんなこと　あるのでしょうか
長崎の恋は哀しい　あゝ…

雨で濡れた道を　歩いても
水たまりに　あなたの顔が
映るそのままで
哀しい思いで
時空の狭間を
彷徨って　命惜しげもなく
長崎の恋は哀しい　あゝ…

梅雨空の降る雨　空が泣く
おんなの空か　心のままに
船の汽笛が鳴く　男と女が
別れを惜しんでる
なみだ流して
むね灯り　ゆらゆら揺らして
長崎の恋は哀しい　あゝ…