アカシア雨情
アカシアの降る 雨の夜道を
あまい匂いに 誘われながら
ふたりで歩いたね
今はもう昔 今でも変わらず
女の未練な 心が騒ぐけど
あゝアカシア雨情…
ムーンライトに 月影おどる
風に吹かれて 彷徨いながら
貴方が恋しくて
涙ぐんでいて 女々しい女で
ゼンマイ仕掛けの
人形みたいに
あゝアカシア雨情…
雨に哀しく アカシアが降る
恋は切なく あまいものだと
光る涙が散る
終わる人生は 貴方一人だけ
それに変わりない
女に濁言はない
あゝアカシア雨情…
雨の横浜
あゝ雨のブリッジが 霞んでる
二人で指切りしたね
もう離れはしない
離さないから
橋にかかる心が 壊れても
未練な橋は 潰れない
貴方一途の あゝ雨の横浜…
あゝ七色ブリッジ 夢の色
それはあなたの恋の色
逢わずに愛して
今もいるけど
部屋の隅で泣いてある
こともある
それほど好きな 人ならば 恋を割り切る あゝ雨の横浜…
あゝ夢のブリッジ 揺れている
涙混じりの恋の風
風に戯れて
雨に滲んで
明日の光に沈む
ため息が
体を揺する 痛いほど
女の運命 あゝ雨の横浜…
悩んでみたって しょうがない
あなたに離れて 暮らすのは
哀しいけれど 別れの裏側には
きっと理由が あるのでしょう
あゝ京都別れ雨…
雨降りやまず こころが泣けて
一人の辛さは あなたで知った
惨めな思い
どうか泣かないでいて
我が身に聞かす 慰めひとつ
あゝ京都別れ雨…
なみだ見せずに 歩いてゆきたい
未練があるけど どうにもならぬ
この恋だから
強く生きなきゃ駄目
きっといいこと 明日はあるから
あゝ京都別れ雨…
雨が降る降る 京都別れ雨…
すべてを愛して
躊躇うこともなく 受け入れて
あなたの心を 許したけれど
こんなに愛するなんて
思いもよらなかった
桜の季節 女の旅立ち…
雲が流れてゆく 濁(にご)る空
月があんなにも 綺麗に映る
胸にあまえて縋って
女の花を咲かす
叶った恋よ 恋はいいもの…
もう離さないでね 惚れ抜いて
尽くしてあげる 煩いけれど
一つだけ言っておくけど
浮気は駄目だから
女の敵(かたき)で 涙でるから…
