アンプのお話ですアンプ!?
何やらめずらしいものが、わが家に来ているので 代筆してもらいました
〜〜〜
ツルノリヒロさんのツルスタジオで 30年近く音を支えてくれた モニター用アンプをメンテナンスする為に わが家に来ています
〜〜〜
製作したのは「さくらインターネット」などで
使われているHDVC、ミイライト、コンセント給電装置など
開発をした元 NTT-DATA のフェロー 羽田正二 氏
もともと何処にあったものかと言うと・・・
武蔵野音響研究所、千葉県白井町に引っ越したころだったか?
武蔵野音響研究所の(故)菅野義信先生を訪ねると
(3代目光悦「光右」、刀鍛冶、ボクサー、元トヨタ自動車役員、画家...)
アポジーのスピーカーがあって、私の記録によると・・・
武蔵野音響研究所には世界的に有名な「ゴトウユニット」と言われる
手作りのスピーカーをリファレンスとして使っていました
菅野先生とゴトウユニットを作る後藤氏は
美術関係の友人、お互いに絵画を描く仲間のようでしたが
どうも?仲が悪くなったようで
菅野先生はゴトウユニットを手放してしまったようです
そこにリファレンスとして購入したのが全てリボンスピーカーの
アポジーキャリパーです(Apogee CALIPER \530,000(2 台 1 組、1987 年頃))
(参考:オーディオの足跡
http://audio-heritage.jp/APOGEE/speaker/caliper.html)
低音と高音の音を金属の薄くて軽いリボンを振動させて
音を出す特殊なスピーカーで、当時販売されていた
日本製のステレオアンプでは音を出す事が出来ませんでした
リボンスピーカーは物理的に音を出すのが難しい
以前使っていた高能率のゴトウユニットとは真逆のスピーカーで
とても効率が悪く、かなり力の強いアンプが必要だったんです
そこで羽田正二氏に、アンプ製作の依頼があり製作したものです
何度か武蔵野音響研究所で見かけたんですが
結局あの頃のトランジスタなどでは鳴らす事が出来ず、
鳴っても蚊の泣き声のようだった様です
その後、
フランス製300Bの真空管を使った
とてつもないアンプで聴かせてもらいました
素晴らしい音!
当時スウェーデンのプロプリウスレコードに居た
バリトンのハーケンハーゲゴール、
教会で録音したオヘーリアナイトがその場にいるような音色
雰囲気が漂ってきます
フカフカのソファーに座っているのに
まるで教会の堅い木のイスに座っているかのような
雰囲気に包まれました
その数年後、羽田氏が引越で要らなくなったアンプを引き取る事に
そのほとんどをツルスタジオへ使わないかと持って行ったのが私です
その中にアポジーを鳴らそうとしたアンプがあったのです
都留スタジオではJBLのスピーカーがリファレンスとして
昔から使われていましたが
あの時のアンプが使われていたとは知りませんでした
以前、ノリヒロさんに
「あの真空管のアンプどう?」と聞いたら
「音が良すぎて使えない・・・」
え?!と思いますよね
それが1990年代の話
そして、
数年前、ツルノリヒロさんからアンプの話があって
あの時もらったアンプをメンテナンスしてほしいとの事
ところが!代用のアンプは何も無い、製作した羽田氏は体調を壊し入院、
そこで羽田氏推薦のキット物のデジタルアンプを
私が製作、改造してツルスタジオヘ持って行く事に
JBL4312Aに接続して音だし!何とか使えるのを確認
メンテナンスであずかったアンプが冒頭の写真です!
ばけものコンデンサー、重たいトランス・・・
そして、開けてビックリ、上記2番目の写真
(゚〇゚;)
武蔵野音響研究所のパーツだだらけ!
銀クラット線、無垢のステレオ端子・・・
そして、あちこち劣化している、
ゴムがボロボロ、ケーブルの被服がカチカチ・・・
1万円はする巨大なコンデンサーがいくつも
空中配線、空中ハンダ付け、接続されているケーブルは
最短距離を通してて全然回路が読めない
改造に改造を重ねて何だか解らないものが
くっついていたりしている
劣化したコンデンサー、ゴム類、ケーブル類の交換
酸化した端子の交換等々・・・
もう何度も秋葉原に足を運んでパーツを探している所です
は〜っ!
(-_-;)
頑張らなきゃね
これからもツルノリヒロさんの
音楽を楽しみにしていてください
あれ?!フェリシア〜!
ツルスタジオの入り口で待っているフェリシア
