◆免許更新制・研修義務化 医療の安心安全のために必要
厚生労働省は、介護保険法改正にともない、ケアマネジャーの資質・専門性の向上を目的に、研修の義務化と資格の更新制を導入した。
歴史の浅い介護保険分野のケアマネジャー資格であるために、厚生労働省の制度改正が容易に行われたものと思われるが、逆に医療関係職種に対する資格制度改正をともなう「資質・専門性の向上」のための政策の不在と放置が、より一層目立っている。
繰り返される医療事故あるいは事故隠しに対する国民の批判・不信に対し、日本医師会はリピーター医師に対する任意の研修の構想が発表したが、国民が求める安心安全な医療提供の担保としては、不十分なものと思われる。
医療技術の進歩は、言うまでも無く早いスピードで進んでいる。また、国民が医療に求めるインホームドコンセプト、インホームドチョイス等々、旧来の医学教育とは質的に異なる時代が到来している。
一部報道によれば、医師の資格更新制・研修義務化構想に対し、国会議員等現在臨床の現場から離れた有資格者に対する研修等の困難性が、資格更新制・研修義務化構想を足踏みさせているとされる。
慈恵医大青戸病院事件を教訓に、慈恵医大では腹腔(ふっくう)鏡手術に学内試験を設け、合格者のみに手術を認めるという。一大学の一手術技術に対する取り組みとは言え、評価に値すると言える。しかし、この取り組みを国家資格としての医療関係職全体に広げていく必要がある。
資格更新制・研修義務化問題を、医療関係資格所有者としての名誉と医療関係職種の臨床資格とに分離して考えることによって整理されると考える。
従来の国家試験に合格することによって得られる終身の資格を基本資格とし、今後も名称として用いることを認めながら、臨床現場で診療等患者に対する場合の臨床資格に、資格更新制を導入し、資格者団体等関係団体が実施する研修を義務化し、また関係団体に研修実施を義務化し当事者団体として、より社会的責任の分担を求めるべきであると考える。
長年にわたる看護師団体による中学卒業を入学資格とする准看護婦制度の廃止要求は、現在においても一部団体のエゴと政治力により、実現に到っていない。
また、私の職業である歯科技工士の資格試験においては、法制定時に「当分の間」都道府県知事による個別の試験の実施とされたが、50年を経た今日においても、厚生労働省による統一試験が実施されず、質的統一性が担保されていない。
医療が、医療者の都合に合わせて行われそれで事足りるとされた時代から、患者中心の医療へと転換すべき時代を迎え、資格制度と生涯にわたる研修実施による資質・専門性の向上と医療者の思考転換もまた求められている。
2005.06.22記
07.04不採用通知
厚生労働省は、介護保険法改正にともない、ケアマネジャーの資質・専門性の向上を目的に、研修の義務化と資格の更新制を導入した。
歴史の浅い介護保険分野のケアマネジャー資格であるために、厚生労働省の制度改正が容易に行われたものと思われるが、逆に医療関係職種に対する資格制度改正をともなう「資質・専門性の向上」のための政策の不在と放置が、より一層目立っている。
繰り返される医療事故あるいは事故隠しに対する国民の批判・不信に対し、日本医師会はリピーター医師に対する任意の研修の構想が発表したが、国民が求める安心安全な医療提供の担保としては、不十分なものと思われる。
医療技術の進歩は、言うまでも無く早いスピードで進んでいる。また、国民が医療に求めるインホームドコンセプト、インホームドチョイス等々、旧来の医学教育とは質的に異なる時代が到来している。
一部報道によれば、医師の資格更新制・研修義務化構想に対し、国会議員等現在臨床の現場から離れた有資格者に対する研修等の困難性が、資格更新制・研修義務化構想を足踏みさせているとされる。
慈恵医大青戸病院事件を教訓に、慈恵医大では腹腔(ふっくう)鏡手術に学内試験を設け、合格者のみに手術を認めるという。一大学の一手術技術に対する取り組みとは言え、評価に値すると言える。しかし、この取り組みを国家資格としての医療関係職全体に広げていく必要がある。
資格更新制・研修義務化問題を、医療関係資格所有者としての名誉と医療関係職種の臨床資格とに分離して考えることによって整理されると考える。
従来の国家試験に合格することによって得られる終身の資格を基本資格とし、今後も名称として用いることを認めながら、臨床現場で診療等患者に対する場合の臨床資格に、資格更新制を導入し、資格者団体等関係団体が実施する研修を義務化し、また関係団体に研修実施を義務化し当事者団体として、より社会的責任の分担を求めるべきであると考える。
長年にわたる看護師団体による中学卒業を入学資格とする准看護婦制度の廃止要求は、現在においても一部団体のエゴと政治力により、実現に到っていない。
また、私の職業である歯科技工士の資格試験においては、法制定時に「当分の間」都道府県知事による個別の試験の実施とされたが、50年を経た今日においても、厚生労働省による統一試験が実施されず、質的統一性が担保されていない。
医療が、医療者の都合に合わせて行われそれで事足りるとされた時代から、患者中心の医療へと転換すべき時代を迎え、資格制度と生涯にわたる研修実施による資質・専門性の向上と医療者の思考転換もまた求められている。
2005.06.22記
07.04不採用通知