The Alan Smithy Band

The band is on a mission.

ガソリンの価値

2007年07月26日 | ASB活動日誌
タイトルを見てこのところ急騰するガソリンの話題かと思った人。。。
甘い!

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街を歩いていると、時に出くわす「標語」。
中には驚くほどハイクオリティな出来のものもある。

昔 「おー○!お茶」の缶に一般の人から寄せられた俳句がのっていて(今もあるのか?)、そこで見た俳句。

「年下と なりゆく母の 墓洗う」

驚いて立ち止まり、涙が出るほど心動かされた記憶がある。
せっかくこの5-7-5や、標語のリズム感覚を日本人として生まれ持ったのだから、
ぜひ町の中でも見渡して楽しみたいものである。

しかし、これまで見たものの中で一番考えさせられた標語は、
意外にも近所のガソリンスタンドに吊られていた横断幕にあったものだ。
店のモットーということで書かれていたのだと思う。

「どうせやらなければいけない事は笑顔でやろう」

語呂は悪いし、標語としてのランクは低い。
しかし、こんなに論争を巻き起こしそうな標語が他にあるだろうか。

まず、「どうせ」という投げ遣りな始まり方がすごい。
もう世の中に飽き飽きした、焦燥感・無常感たっぷりの出だしだ。

そして「やらなければいけない事」と続く。勤勉国家、日本人の仕事に対する
強制された義務感を皮肉たっぷりに言い表している。

直後に「笑顔でやろう」と目一杯ポジティブな表現が飛び出し、
暗く閉ざされた未来に一筋の光を当てる。

しかしその実は、
決して肉体的に解放されることのない労働という義務から、
作り物でもせめて笑顔で行うことで精神だけは解き放とう、という
ほとんど仏教の悟りのような深いことを述べられている。。。

のだと、思う。

この標語を見て、なるほど、と思うのか、それはちゃうやろ?と思うのか。
また別の解釈があるのか。皆さんの意見が非常に気になるところです。

ちなみに、数年たった後、この標語は取り払われました。
裏には血生臭い、いやガソリン臭い歴史があるのだ。。。!たぶん。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (入木)
2007-07-26 13:18:16
>どうせやらなければいけない事は笑顔でやろう
ありがとうございます。
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Unknown (ノブ)
2007-07-27 07:49:24
一番印象に残っている標語。

どこぞの警察署で入選したのであろう一般公募の標語が、ドライバーからばっちり見えるところに張られていた。


「スピードが、優しいあなたを鬼にする」


鬼て・・・。
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交通標語 (hide)
2007-07-27 09:24:38
は、名作の山ですな。

「ベルトは習慣、事故は瞬間」

これもグッときました。
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Unknown (にじ)
2007-07-27 22:52:07
この記事好きです。

あ。。。先輩どうもお久しぶりです(^^;)
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Unknown (Unknown)
2007-07-30 23:34:03
踏み切りだ 心に鳴らせ 警報機
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Unknown (hide)
2007-07-31 00:09:16
>にじさん
お久しぶりでゴザイマス。
いい標語見つけたら教えてください。

>Unkownさん
いいですね。「心に鳴らせ」。
詩的です。
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