先日、近くの酒造に注文していたお酒を引き取りに行った。
ひで氏です。
こう書くとあたかも何年もそんな生活をしているように聞こえるかもしれないが、
恥ずかしながら近所に酒蔵があったことも3年ぐらい前まで知らなかったのだ。
ただ知ってしまえばこんなに素晴らしいことはない。
なんせ400年以上続く地元の酒蔵で、地元の地下水を使って作られているお酒なのだ。
訪れたときに中を見せてもらったが、一部工程の機械化はあっても基本的には大昔からの同じ製法で作っている。
そこに迷いはない。
実際買ったお酒を帰って飲んでみた。私ひで氏はたいして酒飲みでもないので日本酒の良し悪しもよくわからないが、
お世辞でなくすっきりした味わいで素直に美味い酒だと思った。
400年の歴史の足元にも及ばないが、アランスミシーバンドも今年で21年目を迎える。
これまで作ってきた曲には、曲によっていろんな役割が自然と生まれてきた。
「気持ちを落ち着け、整える曲」
これはCollegetown Bagelsだ。ASBのライブはこの曲でスタートすることが非常に多いが、この曲の鎮静作用はすごい。
「2曲目の王様」
Color of MineやCrushなんかがそうだ。「何かのあと」で来た時にその良さが生きる、独特の感覚がある。
そんな調子で語れば各曲にいろんな個性があるが、今回紹介する「スノーマン」は本当に特別な曲だ。
かつてヨウジ氏がぼそっといった。これはASBの「アンセム」(Anthem)だと。ASBのシンボルなのだ。
節目節目でこの曲を歌ってきたが、特に印象的なのは12年前、長年ベースを務めたすぎやん氏の「卒業ライブ」でのスノーマン。
ライブの最後で私ひで氏の声も全然出てないし声もフラットしているのだが、すぎやんがボーカルを取った瞬間に崩壊してしまった。
今回Overtime Sessionsに収録しているのはスノーマンのアコースティックバージョンだが、このアレンジは個人的にも大好きだ。
イントロで流れるテーマのゆったりとした包み込むような感じが気持ちいい。
冒頭の酒蔵の話と同じで、芯がある曲は強いと思う。
バンドバージョンでもアコースティックバージョンでもパワーが薄まらない強さがある。
予定というものを立て始めてから
手帳というものを持ち始めてから
で始まるこの曲は、「守りに入り始めた」自分を憂えて書いたものだ。本人が言うから間違いない。
アンセムというのは決して大げさではなくて、世代的に、もしくは世代を超えて通じるテーマなのだろうと思う。
「忙しいのに単調」な日々に忙殺されているうちに実は坂道を転がっていて、気が付けば雪だるまのように大きくなったしがらみにがんじがらめになり、身動きが取れなくなる。突然変えるのは難しい。だから、「寄せ書きの要領で」「余白を埋め」るように、少しずつなら変わっていける。
人生とはつまるところこれのせめぎ合いなのではないかなと思える。
スノーマン (Acoustic)
Words and Music: Hideyuki Kashimoto
Arranged by: The Alan Smithy Band
予定というものを立て始めてから
手帳というものを持ち始めてから 僕は
人に身を任していた すべてに 怯えた
人込みに紛れた 自分を冷やかしてきた
寄せ書きの要領で 余白を埋めていけ
出来そうだ 得もいわれぬ
見慣れた街並みを この際塗り潰せ
やれそうだ 不平も言わず
You know how it feels to be a snowman?
自分に言い聞かしてきた
理想に陥っていた
見事に見逃していた 意外にもシンプルだ
予定というものを立て始めてから
手帳というものを持ち始めてから
石橋というものを叩き始めてから
いつものことだと思い始めてから
過ぎたことなどを気にし始めてから
見せかけの挨拶が出来始めてから
寄せ書きの要領で 余白を埋めていけ
出来そうだ 得もいわれぬ
見慣れた街並みを この際塗り潰せ
やれそうだ 不平も言わず
曖昧な状況で 流され続けても
変われそうだ 上を見上げる
怒りも通り越して 哀れになる日まで
出れそうだ 手を伸ばす
You know how it feels to be a snowman?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Overtime Sessions / The Alan Smithy Band (2021 / 全8曲)
コロナ自粛期間中に遠隔録音された「You've Got a Way」をはじめとする、あのASBの名曲のアコースティック版の数々やアルバム未収録曲をまとめた彼らの「時間外」セッション、Overtime Sessionsが配信リリースされました!
The Alan Smithy Band / Overtime Sessions(全8曲)
ひで氏です。
こう書くとあたかも何年もそんな生活をしているように聞こえるかもしれないが、
恥ずかしながら近所に酒蔵があったことも3年ぐらい前まで知らなかったのだ。
ただ知ってしまえばこんなに素晴らしいことはない。
なんせ400年以上続く地元の酒蔵で、地元の地下水を使って作られているお酒なのだ。
訪れたときに中を見せてもらったが、一部工程の機械化はあっても基本的には大昔からの同じ製法で作っている。
そこに迷いはない。
実際買ったお酒を帰って飲んでみた。私ひで氏はたいして酒飲みでもないので日本酒の良し悪しもよくわからないが、
お世辞でなくすっきりした味わいで素直に美味い酒だと思った。
400年の歴史の足元にも及ばないが、アランスミシーバンドも今年で21年目を迎える。
これまで作ってきた曲には、曲によっていろんな役割が自然と生まれてきた。
「気持ちを落ち着け、整える曲」
これはCollegetown Bagelsだ。ASBのライブはこの曲でスタートすることが非常に多いが、この曲の鎮静作用はすごい。
「2曲目の王様」
Color of MineやCrushなんかがそうだ。「何かのあと」で来た時にその良さが生きる、独特の感覚がある。
そんな調子で語れば各曲にいろんな個性があるが、今回紹介する「スノーマン」は本当に特別な曲だ。
かつてヨウジ氏がぼそっといった。これはASBの「アンセム」(Anthem)だと。ASBのシンボルなのだ。
節目節目でこの曲を歌ってきたが、特に印象的なのは12年前、長年ベースを務めたすぎやん氏の「卒業ライブ」でのスノーマン。
ライブの最後で私ひで氏の声も全然出てないし声もフラットしているのだが、すぎやんがボーカルを取った瞬間に崩壊してしまった。
今回Overtime Sessionsに収録しているのはスノーマンのアコースティックバージョンだが、このアレンジは個人的にも大好きだ。
イントロで流れるテーマのゆったりとした包み込むような感じが気持ちいい。
冒頭の酒蔵の話と同じで、芯がある曲は強いと思う。
バンドバージョンでもアコースティックバージョンでもパワーが薄まらない強さがある。
予定というものを立て始めてから
手帳というものを持ち始めてから
で始まるこの曲は、「守りに入り始めた」自分を憂えて書いたものだ。本人が言うから間違いない。
アンセムというのは決して大げさではなくて、世代的に、もしくは世代を超えて通じるテーマなのだろうと思う。
「忙しいのに単調」な日々に忙殺されているうちに実は坂道を転がっていて、気が付けば雪だるまのように大きくなったしがらみにがんじがらめになり、身動きが取れなくなる。突然変えるのは難しい。だから、「寄せ書きの要領で」「余白を埋め」るように、少しずつなら変わっていける。
人生とはつまるところこれのせめぎ合いなのではないかなと思える。
スノーマン (Acoustic)
Words and Music: Hideyuki Kashimoto
Arranged by: The Alan Smithy Band
予定というものを立て始めてから
手帳というものを持ち始めてから 僕は
人に身を任していた すべてに 怯えた
人込みに紛れた 自分を冷やかしてきた
寄せ書きの要領で 余白を埋めていけ
出来そうだ 得もいわれぬ
見慣れた街並みを この際塗り潰せ
やれそうだ 不平も言わず
You know how it feels to be a snowman?
自分に言い聞かしてきた
理想に陥っていた
見事に見逃していた 意外にもシンプルだ
予定というものを立て始めてから
手帳というものを持ち始めてから
石橋というものを叩き始めてから
いつものことだと思い始めてから
過ぎたことなどを気にし始めてから
見せかけの挨拶が出来始めてから
寄せ書きの要領で 余白を埋めていけ
出来そうだ 得もいわれぬ
見慣れた街並みを この際塗り潰せ
やれそうだ 不平も言わず
曖昧な状況で 流され続けても
変われそうだ 上を見上げる
怒りも通り越して 哀れになる日まで
出れそうだ 手を伸ばす
You know how it feels to be a snowman?
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Overtime Sessions / The Alan Smithy Band (2021 / 全8曲)
コロナ自粛期間中に遠隔録音された「You've Got a Way」をはじめとする、あのASBの名曲のアコースティック版の数々やアルバム未収録曲をまとめた彼らの「時間外」セッション、Overtime Sessionsが配信リリースされました!
The Alan Smithy Band / Overtime Sessions(全8曲)
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