この季節、ここまですっきり高く伸びる草花は数多くはありません。
スタイリッシュで見栄えがする一つだと思います。
うちの近所では普通に野生化してしまってます。
アヤメ科の仲間で一つの茎にここまで花をつけてくれるのは珍しいのではないでしょうか?
ただし、いつも「グラジオラス? ワトソニア?」と悩まされてました。
それが「ガーデニングの図巻」に情報を見つけたので、ようやく判明しました。
雌蕊に注目です。
雄性優先の花なので、雄蕊が先に熟します。
まだ、熟していない頃の雌蕊はまっすぐ上に伸びて一つにまとまっています。
下の写真がそうですね。
おそらく花粉に触れるのを避けているのだと思います。
でもって、雄蕊の勢いが衰えてくると、
雌蕊の柱頭は三裂し、さらに先端が二つに分かれて次のようになります。
雄蕊の先の葯はもうしおれていますね。
ここがグラジオラスとは違うところ。
グラジオラスの雌蕊も三裂するところまでは同じですが、
先端がさらに裂けることはないとのこと。
最後は横顔です。雌蕊の先端の開きようもよくわかることと思います。
この花では雄蕊もまだまだ元気なようで、
花弁の上に花粉らしきものも見えています。