カズユキの世界

天野一之日本共産党大東市議会議員のブログ。

「大東市の介護保険料下げよう」市民学習会

2023-06-10 20:07:45 | 日記
5月28日、大東社会保障推進協議会主催の「大東市の介護保険料下げよう」学習会が40名近い参加で行われました。
 日下部雅喜(大阪社会保障推進協議会、介護保険対策委員)さんが、「大東市の介護保険料は下げられる」と題して、大東社保協で取り組まれた保険料引下げ署名と大東市へ提出した要望書の回答を踏まえ、要望項目に沿って経過と分析を話されました。

①高すぎる介護保険料を引き下げる
今回、市は、来年度から3年間の第9期大東市総合介護計画に合わせ、保険料の算定を今年度中に算定する。次期保険料の算定において準備基金の活用は、制度の持続性や安定を前提として、国の動きも見ながら『市民にとって最善の判断になるべく検討をする』と回答しています。
 徴収した保険料が余った時、次の3年間に繰り入れて保険料を抑制するのが、介護準備基金です。基金残高発生=保険料が高すぎた。取りすぎた。ということになります。「財政の均衡」=歳入・歳出が3年で均衡になることが原則です。介護保険料が3年間で「余る」事態は、保険料設定が高すぎたことになります。 2021年度末の大東市の介護準備金基金残高は、18億5317万円。3年間で18億円も取りすぎて、ため込んでいるのです。
 2016年の新総合事業開始から、元気でまっせ体操の推進、軽度支援認定が保険使用から外され、準備基金残高は増加し続けています。
 一方、3年ごとに更新の介護保険料も増加し続けています。大東市の準備基金ため込みは府内でも異常に高く、議会でもため込む基準や理由は「持続可能な制度」としか示さず、根拠不明なのが実態です。基金を取り崩し、保険料負担抑制を行なうのが筋です。


②必要な人が利用できる介護保険にする
今回の回答にも「介護申請者一人一人の状態に応じた適正な認定業務を行う」「引き続き介護保険制度を必要としている方が、利用しやすい制度になるように努める。」とあります。しかし、社保協の要望に応えている回答とはいい難い内容です。
 2016年介護総合事業開始から、「要支援」の認定が激減しました。地域での体操、市民による見守りをはじめ、現行の介護サービスから外したためです。準備基金額も同時に増加し、以降3年ごとの改正で取り崩しをほとんど行っていません。 取りすぎた保険料をため込み、軽度の要支援をはじめとした介護が必要な方に保険を使わせないことは問題です。
 そのうえ、保険料は下がるどころか引き上げられました。利用を制限し、保険料をため込むという、歪んだ介護保険制度が進められているのです。

③ケアマネジャーへの締めつけを改める
要望項目に加え、社保協が行ったケアマネジャーへのアンケートにも触れました。軽度者を介護サービスから切り離し、自立支援を掲げ、地域サービスに移行し、ケアプランを事実上、強行的に現場のケアマネジャーに押し付けた問題があります。
 現場の声として、大東市のやり方に対し、疑問を抱き、改善を求める声がアンケートから明らかになっています。
 また、大東市でのケアプラン事業の撤退や、大東市のプラン作成に疑問を抱き離職されるケアマネジャーもあり、他市ではない異常な締め付けがあります。
 市の回答から、「プラン担当者の自立支援に資するマネジメント向上を目指す。」「ケアプランへの独自加算を設け、ケアマネジャーの意欲向上に努める。支援する。」と方針の見直しをする姿勢は見られず、方針に従うプラン作成をアメで釣り、方針に疑問を持つ者にはムチで仕打ちをするやり方を推進するものです。
 現場の意見、同意を得て、サービスを必要とする市民、当事者のための介護支援プランを策定する必要があります。

(大東民報6/11号記載執筆)

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