
先月から続いているX-MEN二誌のクロスーバーの最終話、X -MEN Gold (“XG”)とX-MEN Blueの15号をレビュー。
XGの筋書をMarc Guggenheim 、画をDiego Bernard、インクをJohn Meyer、XBの筋書をCullen Bunn、画をJorge Molinaが担当。添付画像はXB 15号の表紙。今月も絶好調のArthur Adamsの手によるもの表紙。アメコミの表紙は中身を必ずしも正確に反映していない例。
Bernardの画は上手だと思う。X-MENを描く力量は十分ある。Molinaより好き。しかし、まだまだ味わいはないかな。
粗筋。Mojoは地球を舞台にX-MENを出演者に新たなテレビシリーズを開始。このシリーズには催眠効果があり、視聴者は画面から眼を離せない。一方、X-MENはMojoの世界に入り込み、反撃にでた。いよいよ最終決戦だ。
XG 15号の気に入ったシーン、台詞から。LONGSHOTの軽薄な雰囲気は今回も良いな。戦闘中のICE MANに対する彼の台詞。”Ice guy, smile. You are on camera.”「テレビに映っているから(カメラに向かって)笑顔を見せて。」みたいな感じ。Ice manの十八番を奪うような道化師振り。
異次元のStormの分身、Bloodstormの呼びかけに対するCOLOSSUSのコメント。”The tin man needs help.” “Nyet I am not made of tin.” 助けが必要ではないと普通だったら応えるところ、ブリキで出来てないと、tin manという言葉を否定しているのが味噌。
過去から来た若いX-MEN達が、Mojoのデータベースに入っているX-MENのこれまでの戦いの映像を見て、「未来を放映している。」と驚いているのに対し、現代のX-MENのメンバーが過去の出来事だよと返すのは面白いかな。
続いてXB 14号。次回の帝王Magnetoとその娘POLARISが Electromagnetic Pulse(電磁パルス)を発生させ、Mojoの放送装置を停電させるシーンは凄い。北朝鮮の核爆弾が成層圏で爆発すると電磁パルスが発生し、日本は停電になってしまうというニュースを聞いてそれ程時間が経過していない。そんなニュースを思い出して、ちょっと浮ュなった。
Angelの”So what’s next?”という質問に対するRachael Summersの答え。”We save the day. We wait for whatever comes next.” 危機を救ったら、その次の危機を待つだけというヒーローの鑑のような台詞がカッチョ良い。
Mojoは自分の世界に帰れずに、ニューヨークで放送を再開させようと虎視眈々狙っている最終ページはお決まりの終わり方かもしれないけど、好き。