朝、ベッドの中で目覚めて
あなたの体温を思い出す。
まだ寒い朝の外気。
いつもの年なら必ず、
この日は、鎮魂のように真っ白な新しい雪が降るのだけど。
今朝は雨。
優しい雨。
*
忘れたくても、忘れられないほどの記憶も
忘れたくなくても、薄れゆく想い出も
どちらも容易に人を縛るものね…
でも、だからこそ、
そのままでいいと思うの。
ただただ、この先の未来が
穏やかであってほしい。
一人ひとりの帰る場所が、無くなってしまわないように…
変わらずに、
空が広がり
海は繋がり
風は吹き抜ける
…どうか、今日流れた涙が
明日には、穏やかに在りますように。