さっき見たカエルは二度嗤う

ちょっと一言いいたい、言っておかねば、ということども。

●森永「ダース」のCMはなんだかなあ

2008-01-05 13:56:01 | ●CM放談
★お断り★
当方の都合によるブログの整理統廃合のため、今回は過去に他サイトで発表済みのものをアップします。(念のため初出のブログ名と年月日を記載しておきます)


 森永「ダース」のKinKi Kids出演のCMがちょっと。光一編の方はまあいいとして、気にかかるのは剛編の方だ。
 会社帰りの電車の中。疲れた様子で吊革につかまって立つ堂本が前に座っているカメラ(同僚? 後輩?)に向かって「やめちゃえば」といいながらダースを差し出す。

 悩みか愚痴かをうち明けられた後のリアクションというわけだろうが「やめちゃえば」とは、ずいぶんとかんたんに言ってくれちゃってると思うのだ。その言い方のニュアンスがまた、いかにもかったるそうで、投げ出すような、無責任きわまりない感じなのだ。

 実際にいま会社でイヤなことがあったりして悩んだり疲れたりしているときに、先輩や同僚からこう言われたら、どんな気がするだろう。しかもチョコレートをさし出されたら。

 ここにはメーカーや制作者側が意図しているような癒しなどは感じられない。まして「前向きに生きていくことを提案」(森永のCM裏話より)しているなどとはとても思えない。なぜなら「やめちゃえば」という言葉には、慰めるとか癒すとかではなく、これ以上あなたの愚痴や悩みにつきあいたくはない、という拒絶の底意が感じられるから。

 リアリティを装った表現ながら、これほどリアリティのないものはないのではないか。
 せめて「少しやすんだら」とか「やすんじゃいなよ」とかにしてほしかった。フリーターやニートが騒がれる世相をいかにも反映したような内容だ。

 たった今、現実に会社をやめるかどうしようかと思い詰めるほどの岐路に立っている人が見たとき、不快の念を禁じ得ないだろうと思う。
 ターゲットに当たる20代前半の女性たちは堂本剛のこの言葉をどう受け止めているのだろう。

(2005.5.13:ameblo)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。