≪第88回選抜高校野球大会≫ ~甲子園~
【準決勝】
◇第1試合
龍谷大平安- 001 000 000 -1
智弁学園 - 000 000 002× -2
第1試合は、実力伯仲のまさに好ゲーム。
名門の意地と意地のぶつかり合いでした。
前半から中盤にかけて試合の主導権を握ったのは、
龍谷大平安の方でした。
この日勝つと『甲子園100勝』という、
全国の高校で、今まで中京大中京ただ1校しか成し得ていない金字塔を打ち立てる”超名門”の龍谷大平安。
『この日絶対に決めるぞ』という気迫いっぱいの攻守は、
迫力がありました。
3回に先制点を取って、
その後も追加点のチャンスを握り続けました。
しかしそこで踏ん張ったのが、
『絶対に初めての決勝進出を決めて、学校の歴史を作る』と意気込む智弁学園。
スーパーな守りで追加点を許しません。
3回、センター青木のバックホームで本塁寸前タッチアウト。
5回も青木の好返球でホーム生還を許さず、
7回は1死3塁から平安の『エンドラン』の奇策も封じて、
0-1のまま後半へ。
小坂監督のゲームプラン通りの試合展開にもっていきました。
『後半勝負』
に持ってきた智弁が終盤、龍谷大平安のエース市岡に襲い掛かりますが、
そこからは今度は、
龍谷大平安の鍛えられた守備が炸裂します。
三塁・富田のダイビングキャッチに続いて、
再三得意のバントシフトで相手に先の塁を許さず。
7回には今度はレフト岡田のバックホームでランナーをホーム寸前タッチアウト。
8回も1死1・3塁のピンチで、
エース市岡が踏ん張り智弁の怖い4・5番を連続三振に切って取り、
得点を与えません。
試合は1-0のまま最終回の裏へ。
智弁は6番村上が三振で1死。
『ここまでか』
の空気が甲子園を支配しましたが、
そこから下位打線が、
気迫を見せました。
7・8・9番が完ぺきにとらえた見事な3連打。
満塁になって、
迎えるは1番の好打者・納。
その納が叩いた市岡の135球目、
糸を引くようなライナーがセンターの横へ。
2者が相次いでホームを駆け抜けて、
智弁学園が歓喜の逆転サヨナラで初の決勝進出を決めました。
それにしても下位打者たちの気迫、
恐れ入りました。
ともすれば『勝負弱い』と言われがちだった智弁学園に、
このチームは気迫と勝負強さ、
そしてつなぎというエッセンスを加え、
学校初という決勝進出の快挙を成し遂げました。
『まだ見ぬ地平』
までたどり着きました。
『光り輝く頂』
はすぐそこに見えています。
果たしてたどりつくことができるのでしょうか。
◇第2試合
高松商- 000 101 000 02 -4
秀岳館- 000 002 000 00 -2
第2試合も大激戦。
準々決勝の9回2死からの大逆転サヨナラ勝ちで波に乗る”エリート軍団”秀岳館に対し、
準々決勝は相手の消耗にも助けられて大勝したものの、
一抹の不安を残す結果となった高松商。
投手を5枚も擁して、
しかも準々決勝でも完全に温存できていた秀岳館に、
一日の長があると見られていましたが、
野球は予想通りいかないところが面白い。
準々決勝では不安を露呈した高松商のエース浦が、
この日は一転して、見事なピッチングを見せてくれました。
決して球威があったわけでも、変化球がキレていたわけでもありません。
しかし見事に球を低めに集めて、
秀岳館の強力打線にバッティングをさせませんでした。
疲れの残る中での11回完投。見事というしかありません。
高松商は試合前には、
『投手陣に疲れが残るので、強力打線で5,6点勝負に持ち込みたい』
と思われていましたが、
試合は思わぬロースコアゲームで展開していきました。
7回に追いつかれた高松商でしたが、
粘って勝機をじっくり待ち続け、
ついに延長11回、チャンスに爆発。
今大会当たっている4番植田、5番美濃に連続タイムリーが飛び出して勝負を決めました。
見事な戦いぶりだと思います。
今大会の高松商。
投打のバランスが抜群ですね。
投手が打たれた時は打ち返し、
打線が打てなかった時は投手がしっかり抑える。
理想的なチーム状況です。
そしていよいよ頂点まであと一歩に迫ってきました。
【四国四商】
のなかでも元祖的な存在であり、
選抜第一回の優勝校である高松商が、
55年という歳月を経て、
平成の世に華麗な復活を遂げました。
あの、胸にTAKAMATSUの文字のあるシンプルなユニフォームが、
甲子園狭しと暴れまわる姿に、
高校野球ファンとして何とも言えない胸の高鳴りを感じています。
智弁学園vs高松商
それにしても誰が、
この決勝カードを予想したでしょうか。
誰も予想できないこのカード、
素晴らしいことです。
そして、
両校とも今のチームは、
掛け値なしの『強い!!』と言えるチームですね。
バランスもいいし、
粘りもある。
いったいどんな戦いとなるのでしょうか。
こんなに期待に胸が膨らむ決勝戦は、
春の選抜では本当に久しぶりです。
両校ともに、
頑張ってほしいですね。
池田の蔦監督ではないですが、
『春は夏と違って旗が2本(優勝旗、準優勝旗)あるんじゃけえ、気楽にやったらええんじゃ。』
どちらのチームにも、栄光あれ!!
いよいよ決勝戦、
今日の12時30分、プレーボールです。
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