今回はまず、他の人のブログの「さわり」の引用から始めたいと思います。
書いた人は、J・フィッツロイ、もしくはガメ・オベールと名乗る、ニュージーランド人です。
非常に鋭い知性の持ち主で、日本に長く住んだことがあり…
日本語を使う能力にかけては、その辺の日本人の物書き以上の手練れな人です。
では、引用をどうぞ。
正義は相対的なものだ。
立場によって異なるものだ、と日本の人は好んで語る。
Aにとっては正義でもBにとっては不正義でありうる。
だから、ひとつの絶対的な正しさがこの世界に存在しうると考えているあなたは狂信者なのですよ。
ふむふむ。
ところで、では正義が相対的なものだとして、Aの正義とBの正義が尖鋭に対立した場合は、どうなるのか。
一方で、正義は相対的なものだ。正しさは立場によって異なるのだ、と都合良く述べながら、なにごとか対立的なことを主張する、というのは、実は、それ自体、大変に、というよりも、論理的に、危険なことなんです。
簡単です。
むかし外交において、この主張を繰り返した、言葉の上で、一歩も譲らず戦って、どうなったか。
日本はいまでも主張しているとおり「やりかたにおいては誤りがあったが主張の根本においては正しい面もあった」という立場だが、西欧諸国のいうことはおかしい、人種差別だ、自分たちだってやってきたことではないか、反発に反発を重ねて、ついに国際連盟を脱退して、言葉ではどうにもならない、と実は相対主義を信奉する以上、当然の結論にたどりついて、どうなったか。
当たり前といえば当たり前で、暴力と暴力のぶつかりあいになって、戦争が起こり、不意打ちが功を奏している「戦争前段階」、言わば大規模な国家を挙げてのテロの百日はよかったが、戦争の体裁をなしはじめると、国力の差が正直に出て、敗北に敗北を重ねて、最後には血まみれで、タオルを投げ入れてくれる国もなく、ふらつく足でかろうじて立っているところに、原爆というアッパーカットをくらって、前後不覚に陥るところまでいってしまった。
ね?
これが相対主義の政治における根本的な欠陥なんです。絶対が存在しない世界では言葉は凌駕的な力を持ちえず、言葉が力を失えば、暴力の出番になる。
その結果、最も強烈で巨大な暴力が正義になる。
日本は、また、おなじ道を歩いています。
ここに来て、軍備の増強を急いでいるのは、アメリカに言われたせいもあるが、相対主義のいきつくところ「戦争で勝つしかない」ことを思い出したからでしょう。
まだまだ足取りはゆっくりだが、しかし後には戻らないやりかたで、日本は戦争に向かって歩きはじめている。
どうですか?
※追記:ガメさんはこう書いていますが、正直言って日本人、特に現代の日本人が相対主義を持ち出すのは…
大日本帝国の過ちをかばう目的があるときがほとんどであるような気がします。
広げれば、自分がシンパシーを感じる対象、「味方」認定している者が、何か責められることをした場合に…
それを弁護したい場合に限られていると思います。
だから決して「プーチンにはプーチンの正義がある」とか…
「中国には中国の事情がある」とか…
「韓国人には韓国人なりの理屈があるからね」という具合にはならないんです。
本当の相対主義の立場なら「それもあり」のはずですけれど。
大日本帝国がアジア各地で行ったことを相対主義でかばうような種類の人に限って、そういうことを言うと…
「敵の肩を持つのか!」「裏切り者!」「お前なんか日本人じゃない!」といきり立つ。
それは本当の相対主義などではなく、単なる「ご都合主義」なんですけれどね。
まあ、それはともかく……
「日本は平和だしこの後も平和が続く」と能天気に思っている人って、意外に日本人だけで…
それ以外では、日本にほとんど関心がない人か、それでなければ、サムライ、ニンジャなどが…
現代にも実在すると思っているような、教育を受けていない人ぐらいですよ。
世界情勢に関する情報をちゃんと持っている人たちには「日本は次のウクライナ」だと思っている人が多い。
しかも、もう何度もここで書いている通り、日本はウクライナよりも軍事費に予算をかけていて…
武器だけは新型の物をたくさん持ってはいますけれど…
継戦能力はせいぜい数か月……どんなに都合よく見積もっても、1年はもたないと思いますよ。
大国同士の総力戦になったら、ものを言うのは、兵器の質や量ではなくて…
今現在確保できている資源や、国内での食料生産能力を含めた「国力」そのものです。
エネルギーと食の安全保障が、まったくなっていないこの国が、戦争したらどうなるか。
こんな現実もあるのに。
それ以前に、仮想敵国と比較して「IT戦」に弱い国であることも、おそらく言えると思います。
と考えれば、日本が「C国」とまともに武力でやり合った場合…
ウクライナの対ロシア戦と同じような善戦ができると、ましてや「勝てる」なんて本気で思ってる人は…
それこそ「脳内お花畑」ですよ。
これも繰り返し言っている通り、それはほとんど戦果のない「特攻」になります。必ず。
国家ぐるみの自爆行為、国民全部を巻き込んだ自〇行為ですよ。いいんですか?そんな方向に進んで……。
「台湾有事は日本有事」なんて、いくさを引っ張り込むようなことを言い始めたのは、誰でしたっけ?
それを引き継いで、増税と軍備拡張にまい進する政策をとっているのは、誰ですか?
その背中を押して、けしかけている国を「唯一の同盟国」と、今の政権与党が呼んでいるわけです。
これのヤバさを感じている人が、いったいどれだけいるのでしょうか。
でも野党を見渡しても、党の元副代表が、首相補佐官に任命されている国民民主党とか…
党代表自ら「第二の自民党」を堂々と標榜している日本維新の会とか…
そのぐらいしか、広く支持を受けられそうな政党はないし。
あとは、反ワク&自然派カルト宗教同然の、参政党? いや、あそこも好戦派でしたね。
この状況じゃ先行き希望がない。
「サヨクは無条件の悪」という洗脳が入っている人が、いまや9割がたじゃないかと思われる国で、しかも…
「長いものに巻かれないと最終的にはリンチに遭う」という社会だからしょうがないですけど。
もはや何をどうやっても「この道」から逃れることは無理なのかもしれない。
まあ、無事に…そうですね…十年後の2033年を迎えられる、とは思わない方がいいのではないかと。
2030年も、ちょっと厳しいかもしれない。
ちなみに米国のインド太平洋軍の司令官とか、CIAの幹部は「2027年がその年」だと漏らしています。
※もちろんその通りになるとは限りませんが、米国は十年以内に台湾と日本を戦場にしようとしている模様。
そして日本政府もまた、具体的に戦争準備を進めていることを示唆する法案などが、提出されています。
日本、または日本を取り巻く東アジアの情勢が、何か予期せぬ事件によって大変動しない限り…
「十年以内に日中開戦」を導く米国の、またそれに応じた日本政府の方針が変わることはないと思います。
もし戦争を避けられる可能性があるとすれば、その前に南海トラフが連続して動いたり首都直下地震が来て…
予想以上の被害が出た結果、国家機能がマヒしてしまい、戦争を始める力さえなくなった場合などでしょう。
いずれにしても、カタストロフ。
現在後期高齢者でない人は「老後」なんて言ってる場合じゃないですよ。国がぶっ壊れそうなんだから。
年金なんて、国家が破綻したら受け取れない。ということはこの先何年間受け取れるかわからないから…
なるべく早く受給したほうが良いんじゃないかと私は思いますね。
(ちなみに60歳で受給を始める人と、65歳で満額受給し始める人の損益が逆転するのは81歳を過ぎた頃です)
お子さんやお孫さんがいる方は、それが可能ならば子どもたちとその保護者を、この国の外に避難させるか…
家族を連れて、どこか田舎に引っ込んで、自給自足の生活を始めるか。
それが無理ならば、無神論者でない方は、それぞれが信仰するものに向かって…
「どうか私の子や孫、大切な人たちが、破滅の時代を生き残れますように」
と祈るしかないのかなと思います。
それでなければ、不都合な真実からは徹底して目を背けて、その時が来るまでは楽しく暮らし…
その時になったら「ああ、もう時間ですか。仕方ない」と、逍遥として運命を受け入れるか。
それは皆さん、もうやってらっしゃるのでしょうか?
もしくは、あと十年もどうせ生きないから、後はどうでもいいと?
でも……
何の責任もない「小さなひとたち」がかわいそうとは思わないのでしょうか?
思わないなら仕方ないです。
※老齢年金の繰り上げ需給に関して、文中に誤りがありました。
繰り上げ需給をした場合は1か月につき0.4%支給額が減額されます。なので、65歳受給を60歳に繰り上げた場合、0.4×12×5で24%減額になります。月に10万円支給される人の場合、76,000円になります。このケースでは、両者の損益分岐点は80歳4か月となります。それ以上生きれば満額支給の方が総額で多く支給されます。
仮に私の場合に当てはめると、81歳は21年後。それまで生きられる可能性はあまり高くないですね。
それより、あと21年先まで、日本国が年金を支給できる状況にある可能性の方が低いと思いますけれど。