異物(前走車の車体の破片)を踏んでタイヤをダメにしてしまい…
とにかくお金がないので、できるだけ安いタイヤを、でもヤバくはないやつをということで、うちの主治医=マエストロに相談し…
装着したMOMOのタイヤ。
着けてから最初の給油を終えたところでの、初期使用感のレビューです。
モデルはMOMOタイヤのラインナップの中ではハイグレードの、TOPRUN M-300というものです。
タイヤ圧は2.6に設定してあります。
いままでと基本的におなじです。
まず、前に装着していたミシュランPrimacy4と比較すると、燃費が明確に上がりました。
満タンの状態から、主に下道だけ使って、ちょこっと首都高を走って、320キロちょいの距離で…
ガソリンを満タンにし直したところ、ほぼ40Lジャスト入りました。
8km/Lを少し出たぐらいですね。
経験的に、この使用状況だとPrimacy4タイヤの場合は、7km/Lちょいという燃費になっていました。
タイヤを交換したことで、リッター1kmぐらい燃費が良くなった感じです。
また、明らかに「当たり」が柔らかくなりました。うちの老父でさえ「なんだか乗り心地が良くなった」と気付いたぐらいに。
これは、どちらかというとコンフォート&エコ寄りの特徴を持ったタイヤだからなのでしょうけれど。
ミシュランPrimacy4だってコンフォート系のモデルに一応入るのですから、それよりもさらに「そっち寄り」だということになります。
燃費が悪いことだけが欠点の車に乗っている身、しかも金銭的に余裕がない者としては有難いです。
サイズと扁平率は変わらないのですが、深いわだちにハンドルを取られる感覚も、こちらの方が少ないです。
首都高を走行中に、かなりの雨が降ってきたのですが、ウエットグリップ、排水性も全く問題なしでした。
ハイドロプレーンの兆候はかけらもなし。
ドライグリップも、通常の使用状況では全く問題ないです。
これで1本1万円は、ハードなスポーツ走行をしたい人以外にとっては、ものすごくいいお買い物なのではないかと思います。評判以上に。
コーナーを本気で攻める感じになると、限界点はこの乗り心地と燃費なり、という感じで来ます。
それでも、前に装着していたPrimacy4と同等か、それ以上かと。
安全性と燃費と乗り心地のバランスだけ考えるなら、これで十分すぎるほど。
これ以上高いタイヤを買う意味はほとんどない、と言っても過言ではないと思います。
いまどきの「中華タイヤ」恐るべし、というのが素直な感想です。コスパの鬼。
(Engineered in Italyと書いてありますが)
あとは耐久性がどうかという問題だけですが、これは何年か使ってみて確認するしかないですね。
ただマエストロも言っていたように、たとえ高級タイヤの半分しか耐久性がないのだとしても…
(さすがにそこまでもたないことはないと思いますが)
値段が半分以下ならばもとがとれるわけですから。
今回の私みたいに、タイミングベルトの交換時期に当たってしまい、その上飛び石でフロントガラスの交換まで控えているという場合…
いまやもう、こうした種類のタイヤ一択なのは間違いないと思います。
MOMOのタイヤ、正直言ってサイドからの見た目だけは、かっこよくないですけれど…
そういうことは別に気にしないから、できるだけお金を節約したい、という人にはおすすめです。
ちなみに…
「コーナーを本気で攻める」なんて物騒なことを言うけれど、普段、どんな荒い運転してるんだと思わないでくださいね。
私の考える「運転がうまい」というのは、助手席の同乗者が自然に居眠りしてしまうような運転。
もしくは、後席に海外から来た賓客=VIPを乗せても失礼のない運転のことです。
そして安全なのはもちろん、周りのクルマやバイク、自転車、歩行者への思いやりを忘れない運転。
さらに先の交通の流れを読んで、なるべく早く目的地に着けるよう、適切かつ強引でないスムーズな車線変更をするということ。
これらがすべて出来ているのが、私にとっての理想的な「運転がうまい」ということです。
むやみに飛ばすのは、周りのドライバーに心理的圧迫を与えたり、他人の気持ちを逆立てて、路上の「雰囲気」を悪くするので…
結果、自分が事故らなくても、付近のどこかで事故が起きやすい状況を作り出します。
それは「自己中」な運転ですよ。
ゴールド免許を維持できれば、任意保険の料金だって安くなりますしね。
じゃあ、どこでコーナーを「攻める」なんていうことができるのか。
夜間や早朝の山道に行く暇がないので、私の場合は、すいているときの、首都高のジャンクションのカーブでちょっとだけ試します。
道路の勾配やコーナーのR(半径)の具合が、ちょうどいいところが結構あるのですよ。
オービスも付いてないし。笑
でもほんの一瞬だけですよ。それを何回か繰り返せば、すべて理解できますから。
そして、新しいタイヤとか車の性能をテストしてみるときだけ、です。あくまでも。
わかったら、もうやりません。
これは嘘偽りのないほんとの話ですが…
若いころ、学問の留学だけでなく、某外国のレーシングスクールに短期入学して…
(ドラ息子特権ではなく、あくまでも自分で稼いだお金を使ってです)
オープンホイールのジュニアフォーミュラの、その国でのレースライセンスを取った経験があるので…
その辺の感覚はへたな自動車評論家とか、クルマ系ユーチューバーより持ってると思うのです。
また脱線になりますが…
海外のレーシングスクールは、めちゃめちゃスパルタな仕込み方をしてくるのですよ。
(ある設定タイムをクリアしないとマシンから降りさせてもくれない)
電子制御の装置がなにもないばかりか、ウイングなどの空力パーツが一切付いていない…
まっさらのシンプルなフォーミュラカーというのは…
すべての挙動がセンシティブかつ過激で、いわゆる「自動車」とは全く別の乗り物=マシンです。
上の写真は近年のフォーミュラ・フォードですけれど、私がやっていたのは1990年代ですから、こんなモダンで凝ったマシンではなかったです。もっとプリミティブなもの。
それだけに、ここでこれをこうしたらこうなる、という四輪車の挙動の基礎を、体で覚えられます。
パワステだのなんだのという装置は当然ないですから、ステアリングもクラッチも重くて、筋力と持久力が必要。まさにスポーツです。
コーナーのライン取りの戦術と共に…
どこでどういうGをかけたら、より速くコーナーを曲がって、より早く立ち上がって、ストレートスピードを伸ばせるか、とか…
燃料とタイヤを有効に使ったり、消耗を遅くしたりという技も覚えました。
それはサーキットを速く走るという目的だけでなく、一般道や高速で、安全でコンフォートな走り方をすることに応用できています。
それにこの経験があったから、後年になってモータースポーツの記者をやることができたのですから、お金をかけた甲斐はありました。
ところで今はバーチャルなレーシングゲームが流行っていますけれど、あれは…
全身(特にヘルメットをかぶった重い首)に本物のG(重力)がかかって来ないから、現実とは全然違うし…
タイヤの状態や、路面状況が、雨や、オイルや、タイヤかすや、他のマシンが巻き上げた埃などによって…
コーナーごとに、また周回ごとに刻々と変化する、リアル世界のスポーツ走行の様子まで…
すべてシミュレーションできるわけもなく。本当のほんとに、仮想現実内の遊びでしかないですね。
ああいうものしかやったことのない人間が、雨の高速道路でむやみにかっ飛ばすという、命知らずではた迷惑なことをするのかも。
なんだかまた、話が脱線し過ぎましたけれど…
とにかく、私的には、MOMOのタイヤはなかなかコスパの良いすぐれものだと思いました。
安く買ったものではありますけれど、なるべく長持ちするといいなと思います。
いずれ、長期レポートをこのブログに載せるかもしれません。