(宮島周辺の文化財について
つれづれつづっています。
最後に宮島・広島のお土産を
紹介しているので、
お越しになられた際は
御参考になさってください)
今はなき、宮島ホテルについて。。
宮島ホテルは1917年(大正6年)に竣工
設計者はチェコ出身の
ヤン・レツェルさん。
宮島ホテル ヤン・レツェル
で検索すると
案外にも
いろんな写真が
出てきます。
平面図や立面図が
でてくるところ等
本当に興味深い。。
写真しかないと
思っていました。。
矩形の平面の中に円に近い多角形
を入れ込んでいるところ。。
立面図にしては縦長なところ。。
屋根を重ねてるところ等
日本の大工さんだったら
しないかもしれないですね。。。
千鳥破風と唐破風を交互にいれて
最上階の意匠を他と変えているところ。
日本建築様式の理解が
細部にみられます。。
以前のみかどホテルを
多少踏襲しているのかなぁ。。
それでも花燈窓の中の形式を
変えていたり
縦のラインを強調していたり。。
それにおそらく窓に模様が
入っていますね。。
この設計からは
日本への憧憬や
宮島への敬意を
感じるんです。。
手前にある
本館より小さな
建物も素敵です。。
窓の花燈窓(かとうまど)
のような形は
一般的なものをよりデフォルメ
されてデザインしているようにも
見えます。。
それも一種類じゃないですね。。
富士花燈とも
いえるのかな。。
ヤン・レツェルさんを検索したら
すぐに和服姿の写真が出てきます。。
その写真を
見るだけで
明治・大正・昭和と
一番変化の激しい日本の中で
日本にのめり込んで
いったかんじが
ひしひしと
伝わってくる。。
チェコといえば
私的意見なのですが。。
建築大国!
という印象を否めない。。
以前トラム(路面電車)のチェコ編で
街中をずっと流し目で
建物を撮影した番組が
あったのですが
BSかな。。
街自体がおしゃれ過ぎて・・・
絶句。。
キュビズムだけじゃ
ないんだ。。
すごーいいいい
建築大国すぎる!!!!!
と思いました。。。
チェコといえば。。
チェコにしかない
建築様式があり。。。
それが
キュビズム建築なのですが。。。
これは本当にチェコにしかない。。
近代とは違う。。
アールデコの前夜の形。。
アパルトマン等
造形的にきれいすぎだと
思います。。
そんな背景からやってきた
レツェルさん。。
チェコには
ブラックマドンナという
キュビズム建築が
あるのですが
その竣工が1911-1912だから
ヤン・レツェルさんは
母国の建築潮流も
感じ取りながら
建築していたとも
考えることが
できるのでは
ないだろうか。。。
またレツェルさんは
原爆ドームで有名な
産業奨励館も設計している。。
いまは原爆のイメージが強いので
想像しにくいと思うのだが
この建物こそ、
ヤンレツェルさんだよなぁ
とも思ってしまうくらい。。
この時代を反映していて
プロポーションが
めちゃくちゃかっこいい。。
それにおしゃれ感がだだもれ
だと思うんです。。。
産業奨励館は戦前は
イルミネーションも
していたぐらいだから
そのような華やかな建物だった
わけですが。。
形といい。。
中之島のすぐ外に計画する
配置といい。。
その当時の
洋風とは全然違う
新しい時代の雰囲気がある。。
だから少しでも
残った形になってよかった。。。
彼の建物は
ほとんど関東大震災で
焼失していたり。。
残っていないのだとか。。
彼はそれを知っていたとのこと。。
その後母国に帰還し
1925でなくなっている。。
愛した国での
いろいろな思いを思うと
いたたまれない。。。
そうにしても。。
伝説の宮島ホテルは
今のデジタル世界の中に
生き続けている。。
古写真でいろいろ
知ることができる。。
ヤンレツェルさんの
痕跡は確実に
ある。。
宮島の輝かしい
歴史の一つとして。。
皆さんも
検索してみてくださいね。。
今日のお土産は。。
広島市の長崎堂の
バターケーキ
美味しすぎて、
なつかしくて
みんなで食べれて、感動すぎる味。。
賞味期限も長いので
お土産に買って
家族団らんでいただくのは
いかがでしょうか。。
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