
宗教一族の元妻には、父親違いの兄がいました。
齢は10歳以上離れていて、父親がいない元妻にとっては以前から、父親がわりのような存在、と聞かされておりました。
いわゆるお兄ちゃん大好きっ子。
義母からも、義兄の話は度々、聞かされていました。元妻の学費や塾代を新聞配達をして稼いでくれたこと。元妻の大学進学を叶えるために自分は進学を我慢したこと。などなど。立派なお兄さんだなぁという印象を持っていました。
しかし、結婚後、息子が産まれるまでは私はただの一度も会ったことがありませんでした。
義兄は遠く離れた秋田県で、妻と子供と家庭を築き、暮らしておりました。
結婚後、ご挨拶をと思い、こちらから秋田県に伺うことを元妻に提案しても元妻から断られ、お電話を、と言っても断られていました。
無理にとは言わないから、義兄には失礼の無いようによろしくお伝えしておいて、と妻にお願いし、全く接点がないまま数年間を過ごしておりました。
しかし、結婚生活の中で気になることが起きました。ある日、わたしが、元妻が使っている、義兄から貰った、というKindleを見てしまった時のことです。
義兄から「俺のアカウントを家族で使いまわせるから、使っていいよ。」と言ってもらったというKindle端末を弄っていると、やたらとオススメ表示される本に、アダルト関連のものが多いことに気が付きました。
その時は、義兄も男だし、仕方ないよな。
と思っていましたが、ふと、購入履歴をクリックしてみると、エロ漫画がスクロール仕切れないほどに並んでいました。そして、そのほぼ全てが妹モノであることに驚きました。
私は、顔を知らない義兄をとても気持ち悪く思いました。
妹に、自分のアカウントを共有して、わざと見せているのか?
妻にこの義兄の購入履歴の話をすると、「知ってる。でも全然気持ち悪くなんてない。むしろ人の購入履歴を見てとやかく言うあなたの方が気持ち悪い。」と言われました。
この時に義兄と元妻の関係性を疑い始めたのは事実です。(怪しい義兄と元妻の関係性のお話はまた後日。)
そんなこんなで息子が産まれ、義兄が帰省するタイミングで2回お会いはしたものの、再び秋田で家族と暮らす義兄とは、連絡先を交換することもなく、元の関係性のままでした。
時は流れて離婚する1年前の寒い冬。
その時点でも、義母や、元妻から邪険な扱いや、理不尽な扱い、私や私の実家に対する嫌がらせをされておりましたが、息子と過ごせる幾ばくかの時間はこの上ない幸せであり、それを守るために色々なことを我慢したり、できることを最大限やって、なんとか義実家や元妻と上手くやっていく方法はないか、と模索していた時期でもありました。
ある夜、仕事から帰った私に元妻から
「話がある。」
と言われました。
何事か聞くと
義兄が仕事を辞めることになった。
職場でセクハラ事件を起こして、失業する。
義兄家族が秋田県で住んでいる家に住み続けるためには、連帯保証人が必要。
その保証人に私がなってくれ、と義母が言っている。
この話は、私の両親に絶対口外厳禁。
ということ、元妻から聞かされました。
少しの間、考えました。
これまで私がされてきた仕打ち、連帯保証人になることによる私のリスク、息子への影響、などなど。このとき、もし私が保証人になってあげたら、義母や元妻との関係性が改善するのではないか、嫌がらせをしてこなくなるのではないか、と、1ミリでも考えてしまった過去の自分を恥じております。
どんな事件だったの?慰謝料の保証人?ローンの保証人?賃貸の保証人?何年間でいくらなの?義兄に完済のアテはあるの?
などなど妻に聞いても
「私も知らない。」
のひと言。
「じゃあ保証人にはなれないよ。」
と私がいうと、
「あっそ。」
と元妻。
明らかに不機嫌である。
私もその態度についイラっとしてしまい、
「そもそも連帯保証人になって欲しいという依頼を、当の本人でもなく、義母からでもなく、なぜ元妻経由で依頼されなければならないのか。失礼だと思わないのか。そしてなぜ今詳細を教えてもらえないのか。その状況下で、なぜ保証人になるかならないのかを今決めなければならないのか。もし私名義で連帯保証人になって万が一のことがあれば、息子の生活にも影響が及ぶから慎重になるのは当たり前ではないか。さらに、このことを私の両親に相談してはならない理由がよくわからない。もし100歩譲って連帯保証人になるとするならば、私は今ここで義兄と義母に電話をすることになるが良いか?セクハラ事件の詳細や、保証対象の内容についても確認することになるが良いのか?それは義兄のプライドを傷つけてはしまわないか?」
という言葉を元妻に投げ返した。
「•••」
少しの沈黙のあと、元妻から出てきた言葉は
「なんで保証人になるだけなのに、ここまで家族を侮辱されなければいけないのかわからない。」
「もう、いい。」
と言われ、部屋を出ていった。
その日を境に、義母と元妻は、私に対する嫌がらせが益々エスカレートしていき、離婚に向かっていくのでした。
例えばご飯を漫画のように固めてお茶碗に盛られて出される。
例えば食事の際に私だけ別の机、別のメニューを出される。
例えば、息子と会わせてもらえない。
例えば、息子の入園式に場違いな格好で行かされる。
例えば、息子の保育園の運動会に呼んでもらえない。
例えば、私の自転車に、水撒き用シャワーで水を掛けられる。
例えば、私の車のタイヤをパンクさせられる。
などなどです。
エピローグ。
結局妻が、連帯保証人になっていました。私にはひと言の相談も無しに。保証の内容は、今となってもわかりません。
※(このブログは、フィクションです。特定の個人や宗教を晒したり、批判、攻撃する意図は一切ございません。これまでも、これからも、フィクションとして書きますので、中年男性が書くフィクション娯楽小説として、フィクションを楽しんでもらえれば幸いです。重要なことなので、もう一度言います。フィクションです。ブログ説明文には実話と書いてますが、そこも含めてフィクションです。)
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