当然、まだ入り口は閉まっているし。
電話してみるか。
ただ、残念ながら、Samerbergに着いて以降、スマホは電波が拾えずにいる。
ドイツの携帯の方はかろうじてテレコムの電波が拾えているので、念のために持ってきてよかった。
と、思いきや、Peterに掛けても、出ない…f(^_^;
う~ん、上から、サウンドチェックの音がしてるからなぁ。
今は無理かも。
困った、と思いつつ、しばしうろうろしていると。
「Marc!!」
Marcだ!!助かった~!!
お互いに手を振りながら駆け寄る。
「よく来たね~!どうやって来たの?」
「電車とバスで。ローゼンハイムまで電車に乗って、そこからバスに乗って。宿がここから5キロくらい離れたところだから、そこから歩いて…遠かった!(笑)」
すぐさま、今日のパスを渡してくれる。
今日は黄色いテープがバックステージパスだ。
「でも、明日の方が、もっと遠いんだよね。ここからEschwegeまで8時間かかるよ(笑)」
「うん、Peterから聞いてるよ。よかったら一緒に行かないか?ベッドが17あるうち、今回は15人しかいないから。」
この、とんでもなく離れたライブ2つに来る、と聞いて、Marcの方が心配していたらしい(笑)
「でも、荷物置いて来ちゃったから、取りに行くのが大変だし。明日EschwegeからMünchenまで乗れるならいいんだけど」
でもMarcの心配はやはり、明日の長時間の移動の方だ。
「荷物を取りに行ったら?誰かに車を出してもらえないか頼んでみるから」
「だったら、今なら大丈夫。ライブの後だと遅すぎるから。」
「わかった」
うほっ。
こんなに苦労して、両方の宿をようやく見つけた、と思ったら、あっさりバス移動になっちゃったf(^_^;
でもこれで、帰りの心配から解放されるかも。
Marcの後について階段を上っていくと、そこが今日の会場。
Nicoたちがサウンドチェック中だ。
「3人はこっち」
と、建物の中を通って、いったん外に出て、離れになっている建物が楽屋になっていた。
2階が3人の部屋。
「Hallo! Servus!! Wie geht's?」
揃いも揃って、みんな「ゼルヴュース」なんだよなぁ。
一度たりとも「Guten Tag」という言葉は聞いたことがない(笑)
そして、どうやってここまで来たんだ?という質問の繰り返しに、Marcが一緒にバスで行くことになったから、と手短に説明して、会場の方へ戻っていった。
ほんの1年ぶりだから、みんなほとんど変わらないけれど、Floがちょっと太ったかな?
Peterが、「ここの案内してもらった?」と聞くので、まだだと答えると、案内してくれることになった。
「昨日までイタリアに行ってたんだよ。」
「あ、Facebookで写真見た。どこだろう、ドイツじゃないな、と思ってたんだ。」
「ビデオの撮影に行ってたんだよ。」
「ビデオ?え~と…」
「ミュージック・ビデオ。」
「どの曲の?」
「"New York, Rio, Rosenheim"の。」
「あ~、それそれ!なんでRosenheimなの?だって、New YorkもRioも大都市なのに、Rosenheimは…」
「小都市だよね(笑)でも、自分たちには故郷だし、何よりも"Wir sind nicht alein"と韻が合うだろ?(笑)」
そういう理由か…f(^_^;
でも、ビデオを撮ったと言うことは、あの曲もシングルカットされるってことか。
買わねば(笑)
本館の下を突っ切っていったところが食堂。
脇のカウンターの上に果物なんかが並んでいるのをさして、「ここに後で夕食が出るから。」
そして、あちこちの引き出しを開けながら、「ここがコーラ、ここがビール、ここもいろいろ、そっちが水。何でも好きなもの飲んでいいから。何飲む?」
「水がいい!」
と…とりあえず、のどが渇きました(笑)
ちょうどProbe(リハーサル)の時間になったらしく、Peterの後について会場に上がっていくと、Floもすぐにやってきた。
今日の会場は、歴史ある建物を改装して、会議やイベントに使えるようにしてあるところらしい。
ホールと言うにはずいぶんと小さいところで、床も柱もすべて木製なので、会場内は禁煙だ。
まもなくRüdeもやってきて、Probeが始まった。
ぜいたくだ~♪
特等席で、独り占めです(笑)
しかも、"Eine Hymne auf Dich"に続いて"Applaus, Applaus"と、今回のアルバムの中でも気に入っている曲が立て続け!
しかも間奏では、「Willkommen, Aiko!」と大サービス(笑)
こっちも必死に覚えてきた甲斐あって、全部ではないものの、かなり一緒に歌えて大満足。
もう、これだけで、来た甲斐があったってもんじゃん?f(^_^;
と、曲が終わったところで、Marcから呼ばれた。
現地スタッフの女性が紹介されて、彼女の旦那さんが車で行ってくれるという。
「場所は?」
「Grainbach」
「道案内してもらえる?」
「できますよ!」
「ならOK!」
さっき、あれだけ時間を掛けて歩いてきた道を、あっという間に逆戻り(笑)
Grainbachも歩き回った甲斐あって、「ここまっすぐ」「そこの家!」と問題なくたどり着いた。
家に入ると、さっきまでと違って、食堂の方から子供たちの声。
2階に上がると、ちょうどこの家の旦那と思しき男性と出会う。
が、その場ではうまく説明ができないので、挨拶もそこそこに、まずは荷物をまとめる。
とにかく忘れ物がないように。
下に降りていくと、子供たちしかいない。
困っていると、しばらくして、さっきの奥さんが降りてきた。
「今日、ライブの後、そのままバスで出発することになったんで、今チェックアウトしたいんです!」
これには向こうも、相当面食らったようだ(笑)
そりゃそうだよ。
来てから5時間ほどでチェックアウトするんだからf(^_^;
「じゃ、今日はここに泊まらないのね?」
「はい」
「だったら10EUROでいいわ」
「いや、でも、35EUROでしょ?」
「だって、ベッドは使ってないんでしょ?だったら10EURO」
「ありがとうございます!この次来るときは、ゆっくりします!」
うん。
いつかきっと、ここにゆっくり遊びに来るよ。
外に出ると、車のトランクを開けて待っていてくれた。
すぐさま出発!
帰りはよりいっそう早い。
そして、雨脚はよりいっそう強い(笑)
荷物はひとまず、奥のスタッフルームに置いておくことにした。
スタッフルームでは、変な髪型の(笑)BertilがPCに向かっていた。
「Hallo!」
すでに何度も会ってるから、ここに来ても特別驚かれない…f(^_^;
行って帰ってくるのがあっという間だったので、Probeはまだ続いていた。
上から聞こえてくる曲は、"Lass mich nie mehr los"だ。
よかった!この曲はまだ演奏するんだ!
Unpluggedのときの曲では、これが唯一生き残っている。
…と、FloとPeterが交代。
どうやら、"Es Muss Was Wundwebares Sein"では、Peterがドラムを担当するようだ。
でもって、Nicoがギター担当!\(◎o◎)/
そうきたか!!(笑)
ここでも、マイクを手にしたFloが、間奏の間に「コニチハ!コニチハ!」と大盤振る舞い(笑)
お得にもほどがありますな、私。
Probeが終わった頃、外はまさに土砂降り。
ビアガーデンのために、外で炭をおこして、いろいろと焼く準備をしていたのも、中止になったようだ。
人もまだ、そんなに集まってきていない。
表とは別に、裏の方でも小さなバーベキューコンロに火がおこしてあって、こっちは何か焼いているようだ。
さっきの女性スタッフが、「荷物は持って来れた?」と気遣ってくれる。
「そっちの部屋に」
「あぁ、スタッフルームね!」
と、にっこり笑って去って行った。
さて、バスで移動することになったからには、明日の宿もキャンセルしなければならない。
さっき、Grainbachの宿では、全く携帯の電波が入らなかったのだが、ここでは弱いながらも、何とか繋がった。
とりあえず、残念ながら、明日そっちに行けなくなりました、とメールを送っておく。
実は、Samerbergでスマホが繋がったのは、これが最初で最後だった…f(^_^;
荷物を整理したり何なりとしているうちに、夕食が始まった。
さっき、バーベキューコンロで焼いていた、肉やソーセージのほかに、サラダやら、カプレーゼやら、なかなか豪華で彩りもきれい!
ここの食事は、かなりイケます♪
つーか、ライブのケータリングは、結構美味しいんだよね。
最大の弱点は、今回、ホントに、聞き取りもできない、喋るのも単語が出てこない、で会話に難があること。
私、ここまで喋れなかったっけ?
しばらくドイツ語サボりすぎてたなぁ…orz
前座が始まる頃には、ばらばらと人が散っていった。
Rüdeが、今日のバンドは結構いいよ、というので後について見に行ってみる。
若い男の子たちのバンドで、確かに悪くない。
結構うまい方かな。
けど、突出した何か、までは感じないかも。
それにしても、Rüdeはよくこうやって、前座とかも脇でビールやワイン片手に見てるよね。
後の2人は、全然そういうことがないんだけどf(^_^;
で、ライブの後ならともかく、ライブ前だと、観客もRüdeにあんまり気づかないんだ(笑)
前座が終わった後は、急いでセッティングをし直さなきゃならないんで、結構大変だ。
ドラムセットなんかを、丸ごと取り替えて、音合わせをし直さなければならない。
Rüdeはいったん楽屋に戻ったみたいで、どこにも姿がない。
かといって、この雨の中、わざわざあの離れまで行く気にはならないf(^_^;
仕方なく、あちこちうろついたあげく、結局、舞台の袖でライブが始まるのを待つことにする。
舞台の反対側はPAなんかもあるので、観客が入ってこないように柵が設けてあるが、こちら側にはそういったものがない。
大丈夫かよ?と思わなくもないが、観客自体が、スピーカーよりも向こう側に集まっている。
じゃ、私、舞台の袖が定位置(笑)
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