これを選ぶのが、一番時間がかかった。
何しろ、ゴールデンサークル・ツアーの次に南海岸ツアーが沢山あるくらいなのだが、内容がちょっとずつ違ったりしている。
大きく分けるとブラックサンドビーチまでで引き返してくる7時間程度のコースと、氷河湖まで行く14時間程度のコース。
とにかく探せる限りの旅行会社のサイトで南海岸ツアーをピックアップして、画面に表示しきれないくらいのタブを1つずつ見ていって精査!f(^_^;
今回最大の目当てはスコーガフォスに行くことなので、これが入っていないものからはねていくのだが、ほとんどのサイトが英語の上、何しろ見慣れない地名ばかりが並んでいるので、読み慣れるまでがツラい。
逆に、繰り返し繰り返し見ているうちに、アイスランドの地名を覚えられるよ(笑)
で、問題なのは、それ以外にどこに行きたいか。
元々自然には取り立てて興味がないのだが(笑)、どうせ行くなら本で見て気になったところには全部行きたい。
そうすると、セーリャラントスフォス、ブラックサンドビーチ、ダイヤモンドビーチ、そして夏場しかやってない氷河湖のボートツアー。
…しかし、これの全部入りがなかなかないんだな。
そもそも氷河湖はかなり遠いので、日帰りだと最低14時間はかかる。
そうすると、ブラックサンドビーチなしのツアーが多い。
そして、探し出した全部入りツアーは2つのみΣ( ̄□ ̄;
しかも南海岸ツアーの中で最も高い、3万超え…orz
でも、ここで引き下がれるもんか!!
思い切ってポチったよ!(T-T)
という経緯もあってのツアー。全部入りだけあって行程は15時間にも及ぶ。
7時から7時半にピックアップで、帰りは22時半くらい。
朝早すぎて、ホテルの朝食も食べられない。
というわけで、昨日大変な思いをして買ってきた(笑)パンを朝食代わりに食べて出発。
TVの天気予報で、レイキャヴィクは最高気温12℃曇りの予報だったが、レイキャヴィクを離れるわけだから意味がない。
スマホの天気アプリで、途中で立ち寄るヴィークを見つけたので見てみると、こちらは最高気温11℃曇り。
曇り空ということは雨が降る確率高いなぁ。
そうなると寒いかも。
今日は薄手のダウンはもちろん、手袋や帽子も必要だ。
でもって、おなかにカイロを貼っていこう。
バス停に向かうべく7時前に外に出てみると、さすがに日曜の朝なのでひっそりとしている。
今日は市役所前ではなくHardrock Cafeのあるライキャルガタ通り。
今のところ、空は快晴で、朝日がまぶしい。
で、今日のツアーの会社はBack to Icelandと書いてあるのだが、これまでそんな会社のバスは見たことがない。
少々不安だ。
しばらくすると、1台のバスが停まった。
おととい使ったGraylineのバスだ。
本来ここから乗る人が来ていないようだ。バウチャーを見せろというので見せてみると、やはり違うという。
Back to Iceland、ホントにあるのか?
やきもきしながら待っていると、7時20分を過ぎてようやく「Back to Iceland」と車体に書かれた小型のバスがやってきた。
ひとまず安心だ。
車内にはバラバラと人が座っている。
これでまた、どこかでバスを乗り換えるんだろう、と思ったら違った!!
これで全員集まったのでこのまま出発!!(笑)
ツアーの参加者は7人、全部女性ばかり。
しかも後からわかってきたが、最後列に座っている3人組以外はみんなお一人様だ!!
アイスランドは女子一人旅に最適、って書かれていたが、世界的にそういう認識らしい(笑)
今日の運転手兼ガイドのおじさんの英語は、おとといのガイドのおばちゃんより聞き取りやすい。
でも、これまた数字系の話が多いので、いちいち聞いていられないf(^_^;
途中で通り過ぎる町でスキールが作られている話とか、説明など半分聞き流しながら、1時間ほどたったところで休憩。
どうやらこのドライブイン、こういうツアーの運転手に、奥で食事を用意しているようだ。
ツアー客の方は普通に買い物したり、何か飲み食いしたり。
でも、今、何も飲み食いしたくないしなぁ、とうろうろしていたら、いきなり知らないおじさんにとっ捕まった。
どこから来たのか?と訊くので、日本から、と答えるとなんか感激しているらしく握手された。
なんのこっちゃ?!
ドライブインの中にいてもすることもないし、かといって、まだ朝早いせいもあって、日は当たっていても外は寒い。
寒いんだけどさぁ…。
ここで、昨日の腹痛の原因が寒さじゃないことに気づいてしまった。
胃が痛い…orz
一昨日は昼抜きだったりしたけど、旅行に来る前からずっと食べ過ぎな感じなんだよ。
タンパク質とれとれ!って言われ続けてて。
で、10年以上ぶりに胃が痛かったりもしていた。
酒飲んでも胃が痛い、とかマジやばいって。
元々ストレスで胃が痛かったのを酒で解消してたんだから。
ま、それはともかく、ドライブインを出発してしばらくすると、右手の方に時々海が見えるようになった。
さすが南海岸ツアー。
でも夏でも海水浴は難しいらしいf(^_^;
しかも、もろ大西洋の荒波だし(笑)
反対に左手の方には火山が。
ガイドのおっちゃんが、2010年に噴火したエイヤフィヤトラヨークトル火山の話をしている。
それ…、私めっちゃ影響受けたがな!!
大声で叫びたいくらいだ(笑)
あの日、3泊5日でミュンヘンに行って、ファンクラブ限定ミニライブに参加する予定だったのに、朝、空港に行ったら、火山の噴火でミュンヘン行き欠航、いつ再開されるかもわからない、と言われたのだ。
そもそも日程に余裕がないから振り替えようもないが、あのときに限って、いつものホテルに空きがなく、キャンセル不可のよそのホテルを予約していて、さらにファンクラブの連中に混ぜてもらって、FCバイエルンの試合も一緒に見に行く予定だったのに…(T-T)
…と、左手前方に見えるのは、セーリャラントスフォスでは?
思っているうちにバスが近づいていく。
駐車場にバスが停まって、いついつまでに戻ってきて、と放置されるのは一昨日と同じ(笑)
セーリャラントスフォスはレイキャヴィクからほど近いところにあるせいか、どのツアーでも立ち寄るのだが、何がスゴいって。
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滝の裏を通れるのだ!!
滝に近づけば近づくほどズブ濡れ!!
足下はツルツル!!
まさに全身防水とトレッキングシューズ必須!!
滝の裏の方は、柵も何もないのだ!!Σ( ̄□ ̄;
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でも、滝壺から流れてくる川は、ちょろちょろ~っ(笑)
いやしかし、本ですでに読んではいたけど、実際に滝の水しぶきと、どどどーっっ!!という水が流れ落ちる勢いは、身をもって体験しないとわからない。
大自然のエネルギー!!!
アイスランドすげー。足腰丈夫なうちじゃないと楽しめない(笑)
バスはさらに東へ。
右側に座っていると、左手の方の写真は撮れないが、かつてバイキングが住んでいた小屋なんかを通り過ぎる。
セーリャラントスフォスを離れて30分ほど。
バスは左折。
あれは、まさか!!
スコーガフォス!!!
今回一番来たかったスコーガフォスが流れ落ちている!!!
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まだ午前中なので、滝には虹が架かっていなかったが。
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左手にはくっきりと虹!
とにかくもっと近づこう。
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人が入らないところまで。
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頭の中で、めっちゃ「Das Geschenk」が流れてる(笑)
横の展望台からも見たい!あと10分ほどしかないのだが…f(^_^;
上れるか?
もはや無理を承知で上り始める。
一段の高さが高くて、それだけで一苦労だ。
単に450段あるだけでも、段が高いだけでもなく、とにかく急がねばならないのが何よりキツい。
でも、
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丸い虹に囲まれ、流れ落ちる滝。
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遙かに見渡す南海岸。
ここまで死ぬ思いで上ったからこそ。
しかし、地獄はここからだ。
すでにあり得ない勢いで上ったので、足がガクガクしている。
けれども超特急で下りなければならない。
時計を見たら、あと3分。
いや、無理だって。
でもゆっくりしているわけには行かないので、必死で階段を下りる。
すでに汗だく!!f(T-T;
平地まで降り立ったところで、歩きながら上着を脱ぐ!!
結局5分以上遅れてバスに到着orz
マジ申し訳ない。
でもここが一番見たかったんだ!!
見られてよかった!!(T-T)
ここで時間を食ったこともあって(?)f(^_^;、本来であればこの後ブラックサンドビーチに行く予定だったところ、それは帰り道に回し、先にヴィークへ行くことに。
帰りだと時刻は遅くなるが、何分、日が沈むのが遅いので、その前に行ければいいのだ。
というか、実はこれが不幸中の幸い。
スコーガフォスを出発してまもなく、空の様子がおかしくなった。
行く手の方に真っ黒な雨雲が…。
ガイドのおっちゃん曰く、ただいま、ブラックサンドビーチは土砂降りらしいf(^_^;
それにしても、雨雲というよりもほぼどす黒い塊だ。
バスが黒い塊に突っ込む!!
後ろを振り返ると、青空と虹が遠くへと去って行く!!
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バスはすさまじい土砂降りの中、ちょうど山間のような、谷間を走る道路を突っ走る。
豪雨を突っ切って、雨がやや小ぶりになってきた頃、前方に小さな町らしきものが見えてきた。
どうやらあれがヴィークらしい。
大きなドライブイン(?)の駐車場に入る頃には、雨がほとんどやんでいた。
ここで昼休憩。
とはいえ、まだ11時過ぎなので、飲食店はコーヒーショップくらいしか開いていない。
物販はかなり広くて、でもほとんど衣料品。アウトドア&防寒系(笑)
雨の後で気温が下がり、日も遮られているので、外は結構寒いのだが、駐車場から海の方へと出て行ける。
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そこの岬を西の方へと戻っていったあたりがブラックサンドビーチなのだろう。
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目の前の土手の上を馬に乗った人たちが通っていく。
あれは多分、乗馬体験ツアーだろうな。
反対側はヴィークの町。
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でも、すぐに断崖が続いて、町は終了。
外にいるとさすがに冷えてくる。
11時半を回り、カフェテリアも開店したが、朝食べたパンがなかなかボリューミーだった上に、相変わらずの胃痛で何も食べる気にならない。
コーヒーショップでカプチーノだけ買い、バスに戻る。
すぐそばにGraylineの大型バスがやってきた。
人数が違うんだな。
よく見ると、ガイドは一昨日のおばちゃんだった(笑)
入れ違うようにして、こちらは出発。
《つづく》