東京への目的は、天野健太郎句集出版のキセキの確認。
出版社の方の話のあと、どうしても行きたかった目的地に向かった。
健太郎の行きつけの喫茶店、八百コーヒー店。街角のこじんまりとした喫茶店だった。
なんでこのコーヒー店に、自分が来てしまったのかと後悔することになる。
椅子に座って室内を見回して、そして店の外を見る。
今回の東京行きの同行の娘は、健太郎と一緒にこのコーヒー店に来たことがあるらしく、マスターと顔見知りだった。
気さくな感じのマスターと娘が健太郎はこうだったとかあーだったとか話をしている。
私が座ったコーヒー店の外の狭い路地真向かいに、小さな花屋があった。店内まで見えるほどの近くにあった。それを見ているうちに、涙があふれそうになった。
娘とマスターの思い出話は続く。とても話には参加できず、両の肘を机につけて両手で眉毛あたりを支える感じで、涙をこらえるのに必死だった。
来るべきじゃなかった。こないほうがよかった。健太郎が自分の出版本の展示までしてくれるような世話になったコーヒー店と聞いてたから、お世話になりました、という気軽な目的地だったはずなのに。
涙に意味はない。
コーヒー店のガラス張りの真向かいに花屋が見えただけのこと。健太郎の心の持ちようが見えた気がしただけのこと。
#天野健太郎 #句集
出版社の方の話のあと、どうしても行きたかった目的地に向かった。
健太郎の行きつけの喫茶店、八百コーヒー店。街角のこじんまりとした喫茶店だった。
なんでこのコーヒー店に、自分が来てしまったのかと後悔することになる。
椅子に座って室内を見回して、そして店の外を見る。
今回の東京行きの同行の娘は、健太郎と一緒にこのコーヒー店に来たことがあるらしく、マスターと顔見知りだった。
気さくな感じのマスターと娘が健太郎はこうだったとかあーだったとか話をしている。
私が座ったコーヒー店の外の狭い路地真向かいに、小さな花屋があった。店内まで見えるほどの近くにあった。それを見ているうちに、涙があふれそうになった。
娘とマスターの思い出話は続く。とても話には参加できず、両の肘を机につけて両手で眉毛あたりを支える感じで、涙をこらえるのに必死だった。
来るべきじゃなかった。こないほうがよかった。健太郎が自分の出版本の展示までしてくれるような世話になったコーヒー店と聞いてたから、お世話になりました、という気軽な目的地だったはずなのに。
涙に意味はない。
コーヒー店のガラス張りの真向かいに花屋が見えただけのこと。健太郎の心の持ちようが見えた気がしただけのこと。
#天野健太郎 #句集