『腰かけた裸体の少年』 ドガ
1856-58年頃 44.5×29.cm クリーム色の紙に鉛筆
このあまり知られていないローマ滞在中のデッサンは、「アカデミー」と呼ばれていた裸体デッサンで、当時の画業修得には欠かせないものであった。 細く華麗な線は、ドガの古典的で輪郭のはっきりしたアングル風の傾向を示している。 わずかな陰影で少年の髪の質や華奢な肢体を表し得たのは、やはり彼のデッサンのうまさを証明するものであろう。しかしここにはまだ、ドガらしい個性的な視点は見られない。
(世界の素描24ドガ)より
クリーム色(色画用紙)B4用紙 鉛筆